13、世界にはどんな選手がいるんだろう ページ14
部屋に荷物を置いたあと、合宿所内を散歩しに外へ出てみると、明日人、氷浦、万作を見つけた。
貴女「あれ？3人とも、ここにいたんだ。」
氷浦「あ、A！」
明日人「ちょうど話してたんだ。世界にはどんな選手がいるんだろうって！」
貴女「ああ。私もそれ昨日ずっと考えてた。楽しみで眠れなかったよ」
万作「楽しみか。まあ分かるけど、もっと緊張してるのかと思った。」
貴女「もちろんしてるよ。けど…やっぱりそれ以上にワクワクする。」
Aは夜空を見上げ、言った。
貴女「…ずっと戦ってみたかった人もいるし」
そう呟いたAの瞳は、キラキラと輝いていた。
戦えるかな。
そのためにはまず次の試合に勝たないことには…
明日人「え、誰？誰？」
貴女「…誰って」
Aが思い浮かべたのは、1年前に街中の大きなモニターで見た親善試合。
貴女「…ちょっとね」
笑顔で言葉を濁すAに、明日人は首を傾げた。
万作「Aが戦ってみたいって思う程強い奴が世界にはいるってことか」
明日人「そんなに強い奴がいるのか！世界って！ますます楽しみになってくるな！」
貴女「だよね！」
氷浦「ああ。…Aとも一緒に世界に臨める日が来るなんてな。…俺、本当に嬉しい！」
氷浦がAに向けてふんわりとした笑顔になった。
そう、一見クールそうに見える彼だがこういう時は素直なことをサラッと言ってくれるのだ。
Aも普段あまりそういう反応を向けてくれる人がいない分氷浦のその優しさが身に沁みた。
貴女「氷浦！私も嬉しいよ！」
Aが氷浦に満面の笑みで言うと氷浦も照れたようにまた微笑んだ。
万作「はいはいA。早く中入れ。風邪引いても知らないぞ」
万作が割り込むようにAの肩を押した。
氷浦「あ…」
貴女「わかったわかった。押すな押すな」
せっかく3人だけの時間だもん。あまり邪魔しちゃダメだよね。
そう思っているAだが、氷浦も万作もどこか腑に落ちなそうだった。
貴女「それじゃあ、これからもよろしくね！」
Aは3人にそう言って、中へ入っていった。
3人も笑顔でAに手を振ってくれた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 140人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「イナズマイレブン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：紅葉 | 作成日時：2019年5月27日 23時
