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シャオロンの行きたいところとは高い建物にあるレストランだった。
たしかに色んな屋台を回って少し疲れたので、休憩と腹ごなしといったところだろう。
シャオロンが注文すると、高そうな料理がどんどん運ばれてきてAは目を丸くする。
『(いくらするんだろう……メニューに値段も書いてなかったけど、相当高いレストランなんじゃ……)』
レストラン内はおしゃれで高級そうで、ムーディな雰囲気がする。
いや、高級なのは間違いない。
sya「初めてここ来たけど、ドレスコードがなくて助かったわ」
シャオロンがもじもじと机の上で手をいじっている。どうやら緊張しているようだ。
『(そうか、ここでロマンチックに告白したいんだ)』
きっとここなら邪魔も入らないと考えたのだろう。
───じゃあ、今度こそ断らないと……
Aは気落ちとともにほんの少し期待している自分がいることに気づいた。
『(断りたいのに……)』
ちゃんと断りの言葉は口から出てくれるだろうか。
『(……いきなり断るのは、悪いかもしれない)』
そうだ、こう提案しよう。まず友だちからどうかと……
sya「A」
シャオロンはおずおずと、だがしっかりした声色でAを呼んだ。
sya「俺、お前、の───」
……くる。
その時、とつぜん店中のライトがフッと消えた。急な出来事に、店内がざわつく。
『停電？』
するとパッとAたちが座る席の頭上のライトだけ明かりがついた。
店のスタッフがなぜかニコニコ顔でホールケーキを持っている。
「ハッピバースデー！」
戸惑っていた他の客たちもその声に、なんだサプライズかとシャオロンとAのテーブルに向かって拍手をした。
『いや、誰の誕生日でもないんですけど……』
「ハッピバースデー、ディア、カイン〜♪」
『(ぜったい人違いだ！！)』
隣のテーブルでカインさんらしき人が「あ、あの……」とおどおどしている。
『(シャオロンさんは……)』
目の前にいるシャオロンはうつむいて肩を震わせていた。
確実に、邪魔をされて震える勢いで怒っている。
『あ、あの……シャオロンさん』
恐る恐る声をかけると、シャオロンは顔を上げた。
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詩音(プロフ) - 完結おめでとうございます！ (2022年9月18日 8時) (
レス) @page24 id: 44cf22d412 (このIDを非表示/違反報告)
インク - 面白かったです！完結おめでとうございます！ (2022年9月17日 19時) (レス) @page24 id: a2f12395c4 (このIDを非表示/違反報告)
詩音(プロフ) - めっちゃ好きです…。これからも更新頑張ってください！ (2022年9月4日 19時) (レス) @page10 id: 44cf22d412 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：REO | 作成日時：2022年9月4日 18時
