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sya「そっか……。それならええんや」
怒りのオーラはどこへ行ったのやら、シャオロンは元のテーブルへ戻っていく。
特に一緒に食べようとするつもりもないらしい。
……Aはモヤモヤした。
なんだったんだろう。
『(……嫉妬?距離感が近かったから?まさかね……あれぐらいで怒るわけないし……)』
ではなぜ友だちかどうか聞かれたのか。
『(もしかして……私って友だちがいないと思われている!?)』
Aはショックを受けた。
廊下を歩いていると、珍しい人物から声をかけられた。
ut「あ、そこの女兵士」
周囲を見回すが、A以外人通りはない。
『……私のことですか?』
ut「そそ。シャオロンが気に入ってる子やろ?一度話してみたいなーと思うててん」
鬱先生はニコニコと人好きしそうな笑顔で近寄ってきた。
Aは警戒心を覚える。あまりこの人にいい噂は聞かない。……特に女性関連では。
『話って、なんですか?』
ut「そんな警戒せんでも大丈夫って。取って食うワケやあるまいし?まあ気が合えばご飯でも一緒にどうかなーとは思うけども」
『はあ……』
一緒にご飯、という言葉に愛想の良さそうな笑みがとたんに胡散臭い笑顔に見えてくる。
ut「正直なところさ、シャオロンに好かれとんの自分知ってるんやろ?なに、真面目そうに見えて男を手玉にとるのが楽しいタイプ?」
言葉の節々にトゲを感じる。鬱先生は怒っている。
シャオロンと鬱先生は幹部同士仲がいい。
───Aがシャオロンをもてあそんでいるように見えるのだろう。
『そういう訳では……っ』
ut「つか可愛いよね自分?一番隊とか男むさくてモテモテなんじゃない?せや、今からお洒落なカフェ行かへん?そこでゆっくり話しようや」
『ちょっ……』
こちらに手を伸ばしてきた鬱先生の手がAに触れることはなかった。
shp「何やってんすか?」
現れたショッピが声をかけたからである。
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詩音(プロフ) - 完結おめでとうございます! (2022年9月18日 8時) (レス) @page24 id: 44cf22d412 (このIDを非表示/違反報告)
インク - 面白かったです!完結おめでとうございます! (2022年9月17日 19時) (レス) @page24 id: a2f12395c4 (このIDを非表示/違反報告)
詩音(プロフ) - めっちゃ好きです…。これからも更新頑張ってください! (2022年9月4日 19時) (レス) @page10 id: 44cf22d412 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:REO | 作成日時:2022年9月4日 18時