Momentarily love【そらる】【歌い手】

moment*18 ページ20

カラオケボックスからカフェに場所を移し、過去の話をする。

いつからだっただろうか。

いつも優しかった彼が、暴力的になったのは。

時には物を投げ、時には物を壊し、それを私にぶつけることもあった。

そして、果てには。

私自身が標的となった。

やめて、なんて言っても舜也は聞く耳を持たなかった。

それに、私に妙に固執していた。

そんな舜也が怖くて、ずっとずっと逃げたかった。


でも、そんなことを人に言ったことはなかった。

だって、言ったってどうしようもないと思っていたから。

今、私は、智果ちゃんに助けを求めた。

こんな、どうしようもない現実から救ってほしいと願った。

A「智果ちゃん、助けてっ……！」

話しているうちに、涙が出てきた。

全力の心の叫びだった。

智果ちゃんが私の頭を撫でる。

智果「味方は、私だけじゃないよ。」

…どういうこと？

そう思って、智果ちゃんが見ている方を見ると。

…全力で走ってきたのであろう、彼方さんがいた。

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