BOY─9 ページ10
その頃、Aの母親──貴子と、Aの二つ上の姉、茜が家で彼女の帰りを待っていた。
「ねぇ、茜。A、今日も塾なのに塾の先生から“今日もAさんは来ていませんよ”と言っているの。あの子……一体何をしているのかしら……」
「さあね。私は、Aが何処に行っているのか知らないわよ。」
適当に答える茜に、貴子は眉間に皺を寄せながら
「あのねぇ、茜。あの子はもう高校二年生なのよ?貴方みたいに、適当に大学受験を終わらせるような人にはなって欲しくないの!!」
「それ、去年の話でしょ?あんまりAに圧をかけたら、その内お母さん痛い目に遭うかもよ。」
茜の言葉が気に食わなかったのか、貴子は小声で“勝手に言ってなさいっ”と言ったのだった。
「なぁ、A。毎日沢山の塾に行って楽しいか?」
中也が突然変な質問をしてくるからビックリした。
『全然、楽しくないよ。寧ろ嫌になってきてるわ……勉強、勉強って。』
こんなに誰かに隠さず本音を言えるのは、中也が初めてだ。
姉……いや、お姉ちゃんは私の味方をしてくれるけど、何処か言いづらくて、いつも母と勉強へのストレスを溜め込んでいる。
けど……何でだろう、中也なら嫌なこと全てを言える気がするの。
『私っ……普通が良いのに、親や近所の人達に“賢い子”って言われ続けて、それで親が近所の人達に“あの子は東大に行けるわ”って言われてそれで調子に乗って、私に複数の塾に通わせるの……
でも、私はそれが嫌………嫌なの!私だって、こうやって誰かと遊びたいし、勉強なんて詰め込んで、詰め込んでやりたくないっ……!!』
想いを全てぶちまけたその時、中也が立ち上がり、私に手を差し出しながら
「A、俺についてこい。俺が手前を救ってやる」
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もえ(プロフ) - 銀桜さん» ありがとうございます!夢主ちゃん、凄いことをしていますが少しでも共感を頂けて嬉しいです!! (2019年8月6日 22時) (レス) id: 9b318e66e8 (このIDを非表示/違反報告)
銀桜(プロフ) - 少し夢主ちゃんに共感出来る部分が…ていうか夢主ちゃんめっちゃカッコイイと思います!更新頑張ってください! (2019年8月6日 22時) (レス) id: 1194b2a018 (このIDを非表示/違反報告)
麗華三日月(プロフ) - 本当ですよ…思い出しますねぇ…本当素敵帽子だわ。乱歩さんナイス。本人気に入ってるかわからんけど… (2019年7月29日 22時) (レス) id: b4e228cc5b (このIDを非表示/違反報告)
もえ(プロフ) - 麗華三日月さん» ゲーセンと言えば……あのシーンですよね! 名言残してく帽子幹部さんでした( ´艸`) (2019年7月29日 22時) (レス) id: 9b318e66e8 (このIDを非表示/違反報告)
麗華三日月(プロフ) - 中也イケメン…夢主ちゃん頑張って!!!!! (2019年7月29日 21時) (レス) id: b4e228cc5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もえ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mokomokohi4/
作成日時:2019年7月27日 16時