【文スト】文豪学園男子寮3【学パロ】

第76話 ページ11

｢国木田ぐぅぅん、今日でAちゃんがいなくなるとかさみじいよおおお｣

｢俺の首に抱き付くな気持ち悪い！！敦、此奴にティッシュを渡してやれ！｣

｢は、はい！｣

今日で、Aさんがお婆さんに連れられてフランスに行ってしまう……

Aさんと短い間しかすごせなかったけど、何だか寂しい気持ちになる。

思い返せば僕、Aさんにとっても失礼なことしかしてなかったな……

例えば、Aさんが着替えている途中に運悪く扉を開けてしまって、太宰さんにラッキースケベ扱いされたり……って、これ結構失礼なことじゃない！？

｢まぁ誰しも、出会いと別れはあるから仕方がないよ〜｣

｢乱歩さんにそう言われると、納得感があります。｣

何も知らない駒次郎は、部屋のゲージで走り回り、乱歩さんは相変わらずお菓子をいっぱい食べている。

が、太宰さんはずっと“フランスになんて私が許しません！”と訳が分からないことを言い出し、中也さんと国木田さんがもう少しでキレそうだ。

そんな平和な時間の中、外から大きな声で叫んでいるのが聞こえた。

｢誰だ？この真昼間に。｣

｢ボク、見てきます。｣

谷崎さんは窓を見ながら僕達に

｢皆さん……Aちゃんのお婆様が寮の玄関前で仁王立ちしておられます……｣

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