王室6 ページ9
一方その頃真莉愛とは言いますと、お城の庭園にある噴水辺りで一人腰掛けて居ました。
敦「太宰さん、あれって………真莉愛お嬢様…ですよね?何で外に……」
太宰「よし、今から彼女を心中に………敦「止めて下さい」え。」
敦と太宰は、真莉愛の所に急いで行きました。
そして、気付いた頃には3人の妖精もついてきていました。
庭園につくと、3人の妖精の一人の樋口が真莉愛に話し掛けます。
樋口「真莉愛姫、如何したのですか?」
樋口が真莉愛に聞くと、真莉愛は小さな声で「ママと喧嘩した………」と涙を溜ながら言いました。
続けて「私、ママの頰を打ってしまった…………きっとママもパパも悲しむわよね……」
最後の言葉は涙で掠れているのかよく聞き取れませんでした。
ナオミ「それは大変ですわ!!仲直りはしましたの?」
ナオミが驚いた顔のままで真莉愛に聞くと、真莉愛は首を横に振りました。
そして、「ママとパパは私よりお客様が大事なんだ……」
今にも泣きそうな声で言った真莉愛を見て、敦は「真莉愛お嬢様……」と呟きながら自分に何か出来ることは無いのかと考えていたその時…!
広津「真莉愛様、此処にいらしたのですね。よかった………」
広津が、息を切らしながら真莉愛の元へと行きました。
太宰は、何か閃いたのか「広津さん、真莉愛姫様にA様の事とか色んな事を話してあげてよ」と、言いました。
Aは真莉愛に自分の過去の事を話していませんでした。それは、Aの過去の中にある暗い物語を真莉愛に聞かせてはいけないと思ったのでしょうか。
暫くして広津は少し咳き込んでから、静かな声で真莉愛に語り掛けるように、Aの過去を言いました___
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作者名:もえ | 作成日時:2017年9月5日 18時