【バンドパロ】from stray dogs

2:私達は迷ヰ犬 ページ3

「ンで、バンド名どーすンだ？」

バンド結成発表当初、余り乗り気じゃなかった中也が乗り出した。

人間って本当に凄いと思う。

『実は、考えているんだよねー。』

そう、実は早いこと考えていた。

この日の為に必死に。実質、考えたのは一時間だけど。

「どんなバンド名なんですか？」

目を輝かせながら聞く敦。

私は、得意気に鼻を鳴らしながら、「バンド名は“stray ｄｏｇｓ”よ。」と言った。

周りが一旦凍り付いた。

バンド名の意味を言わないと………駄目かな。

『えっと………意味はね、色々何かと迷ってる私達は、例えると野良犬みたいだなーって思ったから、そうしたの……………』

誰も、反応しない。

売れてない芸人のように、滑った気分だ。

少し、悲しい。

｢良いんじゃない、私達らしくて。｣

治が、反応した。

良かった………少しでも賛成してくれる人がいて。

｢それに、私達は生まれたときから生まれたときから(・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・)迷ヰ犬だからね。｣

『何だか、良い感じに聞こえるのに少し残念。』

｢え。｣

でも、そうかもしれない。

私達は、本当に生まれたときから迷ヰ犬だったから。

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