spade*15 ページ15
「エース……」
「言っとくけど、オレはお前の為にこんなことを言ったわけじゃないんだからな!仮に二人が付き合ったとしても、オレはAのことが好きなのには変わりねぇし。」
口を尖らせながらブツブツと言ってくるエースに、僕は「エースもAのことが好きなのはよく知ってるよ」と、言ってオンボロ寮へと向かった。
大丈夫だ。まだ、門限の時間ではない。
今から走れば、Aの所へ絶対に行ける。
オンボロ寮に着いて、Aに会ったらまず──
『デュース……!こんな時間にどうしたの?!』
「A、さっきの言葉は取り消しだ。無かったことにしてくれないか?僕は──Aのことが本気で好きだ。」
あの日以来の告白を、彼女にする。
『さっき気づいたんだけどね……私も、デュースのことが好きなの、だから……私と付き合ってくれませんか?』
「狡いな……僕が言おうとした言葉を先に言われちゃったよ。」
三角関係から生まれたこの恋の結末は、とても優しくて時に甘い……そんな結末でした。
END
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作者名:もえ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mokomokohi4/
作成日時:2021年2月12日 22時