【学パロ】私と一匹狼君っ！【中原中也】

一匹狼と質問攻め ページ4

休み時間、私の机の周りには大勢の人が集まってきた。

｢ねね、アメリカには何歳の頃から住んでいたの？｣

｢英語は得意？｣

『えっと……』

思いも寄らぬ質問攻めで、私は困惑していた。

一人一人の質問に答えたいけれど、皆が一気に喋りかけてくるから、答えられない……

そう思った時、後ろから｢おい、余り騒ぐなよ。煩い｣という声がした。

｢何だよ中原、ちょっと騒いだくらいで。｣

今のは、中原君の声だったんだ……

てか、皆中原君に冷たくない……？

｢あーごめん、笠原さん。中原は、クラスの一匹狼的存在のヤツで、１年の頃からああなんだ。｣

『そうなんだ……』

”一匹狼“──確かに、言われてみれば中原君ってそうかも。

さっきもそうだったけど、近寄りにくいオーラを出しているというか、なんというか……

｢でさ、教えてよ！アメリカでの生活を！！｣

｢私も知りたい！！｣

中原君の話題からまた、私のアメリカでの生活についての話題となった。

私の斜め後ろにいる中原君は、気付けば自分の席にいなくなっていた。

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