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怪我をした太宰の包帯を変え、薬を飲ませ、
彼よりも重症な中也の怪我を本と睨み合いながら手当てし、早四日。
「大丈夫、大丈夫、目を覚ます、大丈夫だ…」
震える手で、成長途中の太宰の手を握る。
何度も包帯を変えた手で中也の髪を撫でる。
「すみません、着替えを…あら」
つきっきりのAの代わりに買い出しに行っている雪は、Aを見て目を丸くした。
「酷い顔ですね、寝てないのですか？」
「…眠れないから」
「…そう、貴女は優しいのですね」
雪はAの近くに薬や包帯を置くと、少しだけ悲しそうに笑う。
「私と似ているのに…貴女は綺麗ですね」
「…貴女は、」
「これ、着替えです。
ここ四日まともに眠れてないでしょう？
服も汚れていますし、私の服、貸しますよ」
「ありがとう…あの、服の趣味が」
「お黙りなさい」
貸してもらった服は…白だった。
そしてあまり自分の趣味ではない。
しかも、胸元に余裕を感じる。
「貴女が倒れたら元も子もありませんよ、私では怪我の手当ては出来ませんから」
雪はそう云うと、「それでは、御機嫌よう」といなくなった。
「…大丈夫、貴方達は」
眠っている二人の頬に触れる。
「私が、助けるから」
その言葉は誰にも聞かれず、教会の壁に当たって消えた。
「…ぅ、」
痛い、頭がズキズキする。
口の中が乾く、手足が痺れる。
「いった…」
ぼんやりと目を開けると、そこは見慣れない白い天井だった。
しかも、かなり高い。
「…慥か…異能者の襲撃で…」
少年、太宰はズキズキ痛む身体のまま、ゆっくり起き上がる。
辺りを見回すと、そこは教会のような建物だった。
「ッ、いってぇ…」
隣から、嫌な声がする。
決して仲は良くないのに仕事をすれば息ぴったりな男、中原中也だ。
「…なんで僕らこんなとこで寝て…」
中也を蹴飛ばしながら起き上がると、彼は寝起きにも関わらず見事に蹴りを決めてきた。
「おい、ここは一体…」
「しっ、人がいる」
太宰の声に、中也は声を止めた。
十字架の前に、だれかいる。
しかも、倒れている。
「誰…」
その瞬間、起き上がった人に目を奪われた。
それほどまでに、その光景は美しかった。
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シア - 続き楽しみにしてます！！ (1月4日 15時) (
レス) @page50 id: 5afea0a2a0 (このIDを非表示/違反報告)
巫女 - もこすけさんが戻って来てくれたら嬉しいです‼‼‼‼ (8月2日 22時) (レス) id: 31d4d35068 (このIDを非表示/違反報告)
巫女 - この作品はとても面白くて大好きです‼‼‼‼特に猟犬との絡みが見ててとても面白くて楽しいです‼‼‼‼文章力がとても高いので作品に引き込まれます！最近はこの作品をモチベーションにして頑張っています‼‼ (8月2日 22時) (レス) id: 31d4d35068 (このIDを非表示/違反報告)
絵の具セット - 番外編もめちゃくちゃ面白いしキュンキュンします！！これからもがんばってください！！！更新再開待ってます！！ (2023年4月10日 20時) (レス) id: b2c10b1855 (このIDを非表示/違反報告)
アスパラ - とっても面白かったです！続きまってます！ (2023年4月8日 22時) (レス) id: 31d4d35068 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もこすけ
| 作成日時：2019年10月13日 19時
