＊ ページ40
「じゃーん」
「わぉ、瓜二つ」
「貴方もそうですよ〜」
雪はクスクスと笑う。
太宰(兄)も楽しそうに笑う。
二人の見た目は、完全に太宰(弟)とAであった。
暇だから相手に成りすまし、会った人を困らせてみよう、と
見目麗しい二人はキャッキャッ云いながら悍ましい悪戯を始めた。
太宰(兄)は弟のように服を変え、雪はAのように短い髪のウィッグをした。
悪戯には手を抜かない、そして徹底的にやる。
「でも胸をサラシで潰したのは苦しいですね」
「そういう話は外ではやめてねー」
「あらやだお恥ずかしいー」
ここにAがいたら問答無用で殴ってきただろう。
母と娘でも胸の大きさは遺伝しなかったらしい。
「手始めになにする？」
「私の異能なら街のど真ん中に軍艦落とせますけど」
「Aちゃんが指名手配されちゃうねぇ」
「ふむ…なら街の人間を全員異世界に飛ばしますか」
「DEAD APPLEの時みたいになっちゃうって」
「あらぁ、大変ですねぇ。澁澤さんお元気ですかねぇ」
「どうだろうねぇ」
「あ、じゃあ街のあちこちに林檎まきますか？」
「雪さん考えるの面倒くさくなってきたでしょ」
「コレクターの仕業かと思って特務課は大慌てですね」
「雪さんやることエグいねぇ〜」
「あらやだお恥ずかしい〜」
その後、太宰(兄)も悪戯の案をいくつか出したのだが、
雪が「太宰さんも人のこと云えないですね」と云う程えげつなかった。
「そう云えば、治ってAちゃんの事好きみたいなんだよね」
「あらなんて甘酸っぱい」
「だから、兄として手助けをしようかなって」
「大切なのは外堀から埋めて逃げ場をなくす事ですよ」
「雪さんが云うと説得力あるね」
「自分以外頼れなくしてしまえば心は手に入ります」
「魔女みたいな考え方だね」
「手っ取り早く特務課にでも『お付き合い始めました』という手紙送れば良いのでは？」
「冷やし中華始めましたみたいな手軽さだね。
あの二人、異能だけ見れば世界でも珍しいから付き合えば面白いことになりそう」
「婚姻届って役所で貰えますよね」
「雪さんって行動早いね〜、ちょっと待とうか」
こうして、本人達の知らぬところで外堀が埋められていった。
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もこすけ(プロフ) - anonimas594さん» 恥ずかしさが上回り、凶暴化する小泉なのでした。ご質問ありがとうございました。 (2019年12月22日 19時) (
レス) id: 4a59fda111 (このIDを非表示/違反報告)
anonimas594(プロフ) - なるほど可愛らしいところもあるけどそれ故に凶暴なんですね!返答ありがとうございました。 (2019年12月22日 18時) (レス) id: ae39e9e256 (このIDを非表示/違反報告)
もこすけ(プロフ) - anonimas594さん» コメントありがとうございます。はい、ききます。ですが本人も理解しているので近づかれた瞬間相手は宙を舞うでしょう。あと場合によっては殴られるので誰も小泉にやろうとしません。 (2019年12月22日 15時) (レス) id: 4a59fda111 (このIDを非表示/違反報告)
anonimas594(プロフ) - コメント失礼します！ものすごく気になったことなので質問します。小泉ちゃんって脇腹ききますか？！ (2019年12月22日 13時) (レス) id: ae39e9e256 (このIDを非表示/違反報告)
もこすけ(プロフ) - 姫歌さん» ありがとうございます。私もとても楽しかったです。またコラボしましょう。ありがとうございました！ (2019年8月17日 20時) (レス) id: 4a59fda111 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もこすけ
| 作成日時：2019年6月16日 20時
