＊ ページ28
安室こと、降谷零はゾッとした。
何か裏があると勘ぐっていた探偵社の少女の口から紡がれた自分の所属に。
監視をつけてもいつのまにか撒かれる、守るべき日本国民。
「…今、なんと？」
「え？」
少女は、小泉Aの過去は真っ白だった。
一般家庭に生まれ、普通の学校を出た、ということになっている少女。
だが安室には判る、"普通の少女は初見で拳銃を扱う手を見抜かない"。
彼女は見抜いていた、安室が拳銃を扱うという事を。
「あの、なにか…」
「…やはり貴女は"普通の市民"では無かったのですね」
その事が出た瞬間、Aの纏う空気が変わる。
"裏組織の人間"とは違う、異次元の殺気。
指先が触れるだけで腐り落ちそうな、悪魔のような気配。
「なにを、疑ってらっしゃるのですか？」
「ッ！」
冷たく、王座で命令を下す女王のような紫の瞳。
つい先ほどまでコナンに向けていた優しげな色は一切無かった。
「なにか…気になることでも？」
安室は確信した、Aは、"普通の市民��ではないと。
「教えてくださいますか？」
その時、Aは焦っていた。
安室が何かに気づいたような素振りは肝が冷えた。
まさか、母のことを知っているのか？
だとしたらそれに触れられることも、普通ではないと云われたことも嫌だった。
『彼はなにを知っている？
母のことを知っているのか？それとも…』
二人は互いを見つめ、そして喉元にナイフを突きつけている状況だ。
安室が腰に手を回した瞬間、Aは咄嗟に隠し持っていた拳銃を取り出そうとし、
「Aー！！こんなところにいたのか！」
「えっ、」
聞きなれた声に振り向くと、そこには駄菓子の袋を二つ抱えた乱歩が立っていた。
そして、眼鏡をかけて二人を見つめると、
「はぁぁ…お前、賢いのか莫迦なのかどっちかにしなよ」
「え、…わ」
それ持ってて、と袋を押し付けられ、慌てて受け取る。
「美味しいサンドイッチ作る探偵さん」
乱歩は安室に近づき、翠色の瞳を僅かに開いた。
「うちの社員、あんまりいじめないであげて。
目つきは鋭いし気は強いし威圧感あるし普通には見えないけど」
「ちょっと乱歩さん？」
「ああ見えて、頑張り屋なんだ。
君が疑うほど悪い子じゃないんだよ」
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もこすけ(プロフ) - anonimas594さん» 恥ずかしさが上回り、凶暴化する小泉なのでした。ご質問ありがとうございました。 (2019年12月22日 19時) (
レス) id: 4a59fda111 (このIDを非表示/違反報告)
anonimas594(プロフ) - なるほど可愛らしいところもあるけどそれ故に凶暴なんですね!返答ありがとうございました。 (2019年12月22日 18時) (レス) id: ae39e9e256 (このIDを非表示/違反報告)
もこすけ(プロフ) - anonimas594さん» コメントありがとうございます。はい、ききます。ですが本人も理解しているので近づかれた瞬間相手は宙を舞うでしょう。あと場合によっては殴られるので誰も小泉にやろうとしません。 (2019年12月22日 15時) (レス) id: 4a59fda111 (このIDを非表示/違反報告)
anonimas594(プロフ) - コメント失礼します！ものすごく気になったことなので質問します。小泉ちゃんって脇腹ききますか？！ (2019年12月22日 13時) (レス) id: ae39e9e256 (このIDを非表示/違反報告)
もこすけ(プロフ) - 姫歌さん» ありがとうございます。私もとても楽しかったです。またコラボしましょう。ありがとうございました！ (2019年8月17日 20時) (レス) id: 4a59fda111 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もこすけ
| 作成日時：2019年6月16日 20時
