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青い瞳のあの子たちの名は [紅輝様リクエスト] ページ22

『織田作の隠し子がいた!!』








ブッフォ








珍しい人物からの電話を持った安吾は、部下に入れてもらった珈琲を盛大に吹いた。
机の上が茶色に染まる。
ティッシュを手繰り寄せる手が何故か震えている。







「は、い?太宰君?太宰君?あれ?電波入ってます?
もしかして僕のところだけ電波入ってませんか?
あれ?すみません、ちょっと耳が」








『隠し子!!』








「ひえっ」









安吾は冷静になるために、一度携帯を机に置いた。
そして眼鏡をかけ直そうとするが、何故かレンズがガタガタ揺れている。
床が揺れているのか?
いや、違う、安吾が震えているのだ。








「すみません太宰君、僕は叫べばいいんですか泣けばいいんですか笑えばいいんですか」








『すっごい織田作に似てるんだけど!!』








「…織田作さんに?」








『…うん』









「何ですか今の間」









『なんかね…ちょっと…僅かながら顔立ちが織田作以外のものを感じて…。
なんだろう…これはなんと表現したら…』







電話越しに子供の声がする。
しかも、二人分。







『とりあえず今からそっち行くから』







「ちょっと待ってくださいここへ?」








数分後、本当に太宰は来た。
十歳ほどの二人の子供を連れて。







「…似て、ますね」







「でしょ、私初めて見た時珈琲吹き出したもの」








安吾を見上げる二人の子供。
一人は織田のような赤茶色の癖毛の色白の少女。
もう一人はさらりとした赤茶色の髪をした白い肌の少年。







「そうですね…似てます、めちゃくちゃ似てます」







二人とも、非常に綺麗な顔をし、瞳は青い。
そして、織田の他の血を感じさせる雰囲気。







「君達、苗字は?」







「「どっちの?」」








「…片方は、織田ですか?」








二人の子供は顔を見合わせ、コクリと頷いた。
太宰は天を仰ぎ、安吾は顔を押さえた。
間違いない、確定だ。







「お母さんどこかな」








「怒られちゃうかな」








「ボク達のこと探してるかな」







「ワタシ達のこと探してるかもね」








「「ん…?」」








二人の子供は、少女の方がボク、少年の方がワタシと云った。
太宰と安吾は顔を見合わせ、急いで二人に問う。







「ごめん、どっちが女の子?男の子?」








すると、少年が「姉」と答え、少女が「弟」と答えた。
安吾は眼鏡を落としかけた。

*→←*



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もこすけ(プロフ) - anonimas594さん» 恥ずかしさが上回り、凶暴化する小泉なのでした。ご質問ありがとうございました。 (2019年12月22日 19時) (レス) id: 4a59fda111 (このIDを非表示/違反報告)
anonimas594(プロフ) - なるほど可愛らしいところもあるけどそれ故に凶暴なんですね!返答ありがとうございました。 (2019年12月22日 18時) (レス) id: ae39e9e256 (このIDを非表示/違反報告)
もこすけ(プロフ) - anonimas594さん» コメントありがとうございます。はい、ききます。ですが本人も理解しているので近づかれた瞬間相手は宙を舞うでしょう。あと場合によっては殴られるので誰も小泉にやろうとしません。 (2019年12月22日 15時) (レス) id: 4a59fda111 (このIDを非表示/違反報告)
anonimas594(プロフ) - コメント失礼します!ものすごく気になったことなので質問します。小泉ちゃんって脇腹ききますか?! (2019年12月22日 13時) (レス) id: ae39e9e256 (このIDを非表示/違反報告)
もこすけ(プロフ) - 姫歌さん» ありがとうございます。私もとても楽しかったです。またコラボしましょう。ありがとうございました! (2019年8月17日 20時) (レス) id: 4a59fda111 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もこすけ | 作成日時:2019年6月16日 20時

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