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ガチガチに緊張した敦が"彼女"の元へ資料を持っていく。
その光景を社員達は静かに見つめていた。
「あ、あのッ…資料、できた…です…」
謎の敬語になった敦から資料を受け取る少女はニコリと微笑んだ。
いつもなら絶対に見れない柔らかな笑みに太宰が頭を机にぶつけた。
「ありがとう、敦」
耳にかけた黒い髪が肩に落ちた。
何処か色気を感じるそれに、敦がボーッとしていると資料を受け取った彼女の指がひたりと触れた。
突然のことに敦は驚き、手を離すと紙が床に散乱する。
「あっ…ごめ…！」
慌ててかき集めていると、彼女の手が肩に触れた。
優しく、そして艶っぽい笑みで彼女は微笑む。
「大丈夫、気にしないで…ね？」
綺麗な囁くような声に、敦が顔を真っ赤にさせて「ひゃい…」と返事をした。
その光景に乱歩は天を仰ぎ、太宰が呻き声をあげる。
「これは早くどうにかしないと…」
ラムネを飲みながら乱歩は、優しく、それでいて艶やかな雰囲気を纏うAを見て呟いた。
既にあの色気にあてられた谷崎と国木田が医務室送りになった。
『性格を正反対にする異能』
それがAにかけられた異能の正体だった。
元が真面目でガード固い性格の為か、いい意味で正反対、色気溢れるお姉様になった。
異能者の男は「あの容姿で色気たっぷりなんてご褒美じゃないか！」と捕まった後に叫び、
国木田の平手打ちを食らって警察署に連れていかれた。
その後、平手打ちのせいで腫らした国木田の手をそっとなぞり、
「痛かったですね。撫でてあげましょうか」
そう云って微笑んだAに、国木田がぶっ倒れた。
なんてものを生み出してくれたのだ、と誰もが思った。
「ナオミ、肩に糸が…。じっとして」
「あのっ…Aさん…」
するりとナオミの肩に手を這わせる姿は、いつもはナオミが谷崎にやっているものだった。
Aの指先がナオミの肩を伝い、糸くずを落とす。
「…はい、取れた」
赤い唇が言葉をかたどる。
ゾッとするような、母親譲りの美しさを持つAがそんなことをすればどうなるか。
「Aさん！！お姉様と呼ばせてください！！」
ノックアウトされたナオミがAに抱きついた。
Aは微笑みながらナオミの頭を撫でる。
太宰はこれ以上ライバルが増えてなるものかと、Aの暴走を止めに向かった。
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もこすけ(プロフ) - 白織さん» コメントありがとうございます。あの二人は小泉も混ざるとかなりカオスになります。もう少し続くのでお楽しみに。 (2019年1月6日 18時) (
レス) id: 4a59fda111 (このIDを非表示/違反報告)
白織 - リクエストありがとうございます！最初からカオスで笑いました。これからどうなるのか楽しみです！ (2019年1月6日 17時) (レス) id: a1083074eb (このIDを非表示/違反報告)
もこすけ(プロフ) - 雪豹さん» コメントありがとうございます。中也さん、混乱して語彙力低下してますね。笑っていただけて良かったです。 (2019年1月6日 17時) (レス) id: 4a59fda111 (このIDを非表示/違反報告)
雪豹(プロフ) - 中也の「…ごめんちょっと訳判らねぇや」で、吹いた(ノ∀≦。)ノ (2019年1月6日 17時) (レス) id: 5c79542a8a (このIDを非表示/違反報告)
もこすけ(プロフ) - 玲衣さん» コメントありがとうございます。制服で夜の街を歩いたせいで太宰さんが死ぬほど職質を受けた事件です。危ない絵面に見えたのでしょう…。 (2019年1月4日 20時) (レス) id: 4a59fda111 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もこすけ
| 作成日時：2018年12月9日 11時
