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つんざくような悲鳴にAは思わず耳を塞いだ。
が、好きなものの中にお化けが入っているはずの鏡花にタックルされるように抱きつかれ、椅子から転げ落ちた。
「いった…」
痛みに顔をしかめながら起き上がると、皆椅子から落ちていたり、思わず異能を使っていたりと様々だった。
「最後のあれはずるい!!あれはずるいよ!!」
「そうだぞA!!手前手加減しろ!!」
「非難轟々…」
国木田に至っては目をひん剥いて倒れている。
あれは与謝野の治療行きだろう。
「A!なんじゃあの話は!鳥肌が止まらんわ!!」
「貴様…覚悟は出来ているな」
「芥川君、流石に異能はやめようね」
だが最後のあれは卑怯だった。
あの太宰や乱歩すら悲鳴をあげたのだから。
「ちなみに、そのあとどうしたの?」
「部屋の障子全部開けて寝ましたが?」
「お祓いは!?」
「別に直接的な被害は来てないし、部屋全開にしたら出て行ったので良いかなと。
多分恨みの矛先は親戚家族だったと思うんで」
「怖い!君が怖いよ私!!」
マフィアも真っ青な怪談だった。
叫んで抱きついたエリスに森は満足げな顔をする。
「…A、暫く怪談は禁止とす」
「社長、何故ですか」
そのままでは社の中で起こった怪談も披露しかねないとふんだ福沢は早々に禁止令を出した。
賢明な判断に、乱歩はさすが社長と手を叩く。
「…これで王様ゲェムを終わりとする」
福沢の言葉で王様ゲェムは終わりになった。
参加者達に数々のトラウマを残して。
「ねぇ、あれ本当に実話?」
「はい、そうですが」
「…ちなみに視えるってどれくらい?」
「そこまでハッキリとは見えませんが太宰さんが相当女性に恨まれているのは確かです」
「ちょっと待って今憑いてるの!?」
「知らない方が幸せだと思います」
「嫌だ!私だけ憑いてるなんて!じゃあ中也達は!?」
「やめろ!太宰、俺らを巻き込むな!!」
「芥川は相当恨まれてます」
「おいやめろ、八つ裂きにするぞ」
「中也さんは、その…」
「やめろぉぉぉ!!祓えねぇなら云うんじゃねぇ!!」
今後、Aにゲェムのルールを決めさせるのも怪談をさせるのはやめようと皆は思った。
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もこすけ(プロフ) - 有栖さん» リクエスト承りました。嬉しいお言葉ありがとうございます。 (2018年8月13日 6時) (レス) id: 4a59fda111 (このIDを非表示/違反報告)
有栖(プロフ) - リクエストです。薬か何かで小泉ちゃんが5歳くらいになって、武装探偵社で天然笑顔や、寂しがり屋を披露して太宰さんの事をお兄ちゃんって呼ぶって感じのお願いします!!!!!多めですみません!この作品めっさ好きです! (2018年8月12日 23時) (レス) id: e65e94b2de (このIDを非表示/違反報告)
もこすけ(プロフ) - ゼロレールさん» リクエスト承りました。わざわざコメントありがとうございます。感謝します。 (2018年8月6日 22時) (レス) id: 4a59fda111 (このIDを非表示/違反報告)
ゼロレール(プロフ) - リクエストいいでしょうか?以前にやった幼い太宰さんの逆トリと同じで、幼い中也さんの逆トリお願いします。後、前回コメントができず、すみませんでした。リクエストは無理でしたらスルーでも構いません。よければ宜しくお願い致します。 (2018年8月6日 22時) (レス) id: 3e587b9082 (このIDを非表示/違反報告)
もこすけ(プロフ) - 千晴さん» こちらこそありがとうございます。 (2018年8月6日 17時) (レス) id: 4a59fda111 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もこすけ | 作成日時:2018年7月22日 21時