続59話 ページ10
試合は白熱したものになっている。
ベンチで見ている自分達にも伝わってくる圧力。
「6番と7番を紫原さんにおさえさせ、
シルバーに青峰さんと黄瀬さんのダブルチーム…
現状ではもしかしたら一番良い組み合わせ…!!」
シルバー相手に青峰と黄瀬。
組み合わせとしては最高と言えるだろう。
シルバーも今までのプレイは出来なくなる。
「うざってぇんだよクソ共がぁ!!」
イラついたシルバーが黄瀬を抜く。
だが、行く手にはゾーンに入った青峰。
シルバーが狼狽える。
その隙をついて後ろから黄瀬がボールを弾いた。
「本当にすごい…
まるで青峰さんが二人いるみたい…!!」
思わず感嘆の声がもれる。
ボールを持った赤司が紫原にパスを出そうとした。
「やはり監督のおっしゃる通り、
赤司さんの味方をゾーンに入れることができるパスが
意図的に封じられている」
「うん、みたいだね」
少し前、監督である相田景虎が言っていた。
赤司の究極のパスがナッシュにより封じられていると。
ーそこをなんとか解決しなくてはー
藍澤が考えているとボールは紫原ではなく、黄瀬に渡っていた。
黄瀬の目つきが変わる。
凄まじいボールさばきにより、シルバーがしりもちをついた。
「赤司さんのアンクルブレイク…!」
黄瀬から青峰へボールが渡る。
ゴールに向かおうとした青峰の行く手を
復活したシルバーが素早く塞ぐ。
しかし、そんなものゾーンに入った青峰には意味のないもの。
「相変わらずなんであれが入るんですかね…」
ありえない体勢から放たれたボールはゴールポストに音をたてて入った。
シュートは完璧なフォームで撃つことを理想とする藍澤にとって
滅茶苦茶な体勢から撃つ青峰のシュートは中々ハラハラする。
「まあ、入るからいいか。
…桃井さん、貴女最近涙もろいですね」
青峰と黄瀬を見て感涙した桃井にそっとハンカチを差し出す。
桃井はありがとうと言ってそれを受け取った。
「泣くのは勝ってからですよ。
涙はとっておいてくださいね」
勝つのは自分達。
そう、信じよう。
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もこすけ(プロフ) - ミオさん» コメントありがとうございます。ひっそりと書いていました。嬉しいお言葉をありがとうございます。これからも頑張ります。 (2020年5月11日 19時) (レス) id: 102f3088ed (このIDを非表示/違反報告)
ミオ(プロフ) - 黒バスも書かれていたんですね……とても面白かったです。どの作品もしっかり考えて作られていて、すごいと思います。これからも頑張ってください! (2020年5月7日 19時) (レス) id: 244e2b34cf (このIDを非表示/違反報告)
もこすけ(プロフ) - 今井 明希さん» 読んでくださりありがとうございます。少しずつ頑張らせていただきます。応援、ありがとうございました。 (2020年5月1日 12時) (レス) id: 102f3088ed (このIDを非表示/違反報告)
今井 明希(プロフ) - 昨日と今日でいっき読みしちゃいました、、、続編おめでとうございます!続き頑張ってください!待ってます!! (2020年4月30日 0時) (レス) id: d714c1a6ae (このIDを非表示/違反報告)
もこすけ(プロフ) - ややるるさん» コメントありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです。 (2018年7月7日 0時) (レス) id: 4a59fda111 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もこすけ | 作成日時:2017年3月9日 16時