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「え?」
なんでなんでなんで
なんで横に隼人がいるの??
隼「久しぶりだな。」
「ひ、ひさしぶり。なんでいるの?」
隼「コンビニ行ったら見つけたんだ。ボーッとしてるから何してるんだろうと思って声掛けたんだ。」
そうスナックバータイプの栄養調整食品を咥えながらたんたんと喋る彼に正直驚きが隠せない。
必死に平常心を保ちながら話す。
「そうなんだ。ちょっと考え事してて笑」
隼「隣座っていいか?」
「うん。」
彼が私の左側に座る。左側から夏の暑さとは違う熱さを感じる。心拍数が上がっているのが分かる。
「今日もお疲れ様。箱学おめでとう。」
隼「ああ。リザルト負けたけどな笑」
「返事しにくい自虐やめてよ。明日はお互い頑張ろうでいいいじゃんね笑笑」
昔の名残で軽く叩きそうになったけど寸止めする。
隼「そうだな。なんかA変わった?」
「肌黒くなったかな?もう仕方ないけど笑田所とかにはもう女子じゃないって笑笑」
隼「そうじゃないよ。Aはちゃんと女子だよ。」
何その顔。自虐だったんだから笑ってくれればいいのに。
なんでそんな優しい顔でこっちを微笑んでるの?
「ありがとう、、そんなにおだてても何も出ないよ笑新開も髪伸びたね。」
隼「確かに伸びたかもな。」
そういい髪を触る彼を見た。色っぽいななんか。
なんだがだんだん間が持たなくなってきた。
「ごめん新開私もう戻るね!久しぶりに話せて楽しかったよ!」
隼「ああ。俺もだ。」
じゃっ!と振り返り颯爽と帰ろうとした瞬間原付バイクが急に入ってきて、やばい!と思ったときには腕を捕まれ気づいた時には彼の腕の中にいた。
隼「あっぶねぇ。大丈夫??」
「は、隼人ありがとう!!」
色んなことが同時に起こりすぎて身体中から気が抜けていく。
彼から離れ一息ついてから
「本当にありがとう!新開!怪我はない?」
隼「俺は何も無いさ!おめさんは大丈夫か?強く引っ張りすぎたか?」
「大丈夫!命の恩人だよ!本当にありがとう!!じゃあまた明日ね」
隼「ああ!」
手を振る彼が見えなくなった所からホテルまでダッシュする。
さっき急いで死にかけたのにそんなことはどうでも良くてただただ変わらない彼の匂い、前よりも分厚くなった胸板、そして私も優しく包む腕。それらがずっと残って、熱くさせる。
どうしよう、どうしよう、どうしよう。
そう考えるうちに気づけばホテルについていた。
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作者名:moko | 作成日時:2021年2月12日 0時