004:こんにちはは泣いてる貴女に、さようならは笑顔の貴女に。 ページ5
荷物を取り、待合室へ早歩きで急ぐ。
皆の元へ。
あの6人の元へ。
「ほら早く!」
「荷物、荷物ェ…。お前ちょい持てっつー…。」
「皆、待っててねぇえええ!!」
「…うぇ…。はぁ…はぁあぁ。」
これでも、雪乃に荷物を持たせてる理由は有るのだ。
解りやすく言えば、『彼をヒーローにする。』
私の荷物を持っている所を皆が見れば、皆は初対面の雪乃に好印象を持つだろう。
そして、明るく、親しみやすいあの6人が雪乃と仲良くなったら…。
全ては、ハッピーエンド。
私の中ではそんな脳内構図が出来上がっていた。
構図通りに行く可能性は、自分的には95%。
ほぼ成功する。(と思う)
「あ、居た!おーい、みーんなー!」
待合室で手を振る団体を見た。
同じ顔に、歯、毛、とりわけ可愛い女の子…。
「松野兄弟、イヤミ、チビ太、トト子ちゃああああん!!」
大声で叫んだ。人の目など気にせずに。
迷惑かな?ごめんなさい。
嬉しそう?その通り!
危ない?どうでもいいよ。
雪乃は?……………あ。
「ごめん雪乃!はしゃぎ過ぎた!」
「嫌、もういいよ…。行って来な…。」
「いいの?じゃ、行ってくるね!絶対後で来いよ!?」
「アーハイハイワカリマシター」
人混みを器用に掻き分け、小柄な体と短い足で宙を蹴る。
地面じゃなくて宙を蹴ったせいか、転びそうになる。
何とか走り抜ける。
そして、待ち望んだ瞬間。
「_____笹野A、只今母国に帰国致しましたっ!」
ねぇ。
ねぇ。
聞いてる?
帰って来たよ。
何でそんな、そんな____
怒ってるの。
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もき(プロフ) - 天災めろんそーださん» めろんそーださん!前作にもこの作品にもコメントありがとうございます!御気遣い嬉しいです!更新頑張ります! (2016年10月28日 18時) (レス) id: 0db99287f2 (このIDを非表示/違反報告)
天災めろんそーだ(プロフ) - やっぱりこの文体すっっごく好きです...!!今後の展開が気になります、更新待ってますけど無理はしないで下さい! (2016年10月25日 20時) (レス) id: 24a55969ee (このIDを非表示/違反報告)
もき(プロフ) - 狼(ロウ)さん» わぁ!コメントありがとうございます!励まされます!ちまちまと亀更新ですが、頑張って進めていきます! (2016年10月24日 20時) (レス) id: 0db99287f2 (このIDを非表示/違反報告)
狼(ロウ) - 更新楽しみにしています! (2016年10月24日 9時) (レス) id: bcea7fb783 (このIDを非表示/違反報告)
もき(プロフ) - ちまきさん» コメントありがとうございます!大正解です!面白いと思って頂けて嬉しいです!ちょくちょく更新していきますので、これからも是非、愛読おなしゃす! (2016年10月23日 14時) (レス) id: 0db99287f2 (このIDを非表示/違反報告)
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