033:表舞台のメタフィクション ページ36
「あ、いや、薔薇展開はお断りで…」
「そんな事要求しないわこのナルシ！」
野獣先輩はかっこいいとは思うが、実際にそれらしきことをやるのは…
しかも、実の弟と…。
「だから、要求しないって言ってるじゃん！つか野獣先輩かっこいいって何!?きもちわるっ！」
「あ、いやその」
「黙れ中二病ナルシイタ野獣松兄さん」
「長いな」
そのあだ名は流石に不本意だ。あらぬ誤解を招くから。
だったら兄弟にイタイとか中二病とか罵られた方がよっぽどマシだ。
「Mなの？ねえ。」
「心の声を聞くな」
「中二病ナルシイタ野獣M兄さん」
「長いって…」
「遂に予測変換にも出るようになっちゃったよ、どうしてくれんの中二病ナルシイタ野獣M兄さん。あ、ちなみに今のはコピペね」
「メタ発言をするな」
まぁ、この劇自体メタフィクションをテーマにしているのだから、そこまで影響は出ないのだが。
……って、あれ？
なんで、俺はテーマを知ってるんだ？
なんで、俺は、是が、劇だと知っているんだ？
何故、トド松は心の声が聞けるんだ？
何故、コピー＆ペーストが使えるんだ？
「…カラ松兄さん？」
「あ、はい？…って、あのあだ名は何処に行ったんだ」
「何か長くていちいち言うのもめんどいからやめた」
「だから言ったのに…って、言う？」
「そんなことより、何でもするって」
「…あ、はい…」
ああ、そんなことも言ってたな。
てか、何で忘れてたんだろう。
確か、何か他の事を考えていて…。
あれ？
何でトド松は俺のあだ名を『言う』のが面倒臭いと言ったんだ？
言わなくても、コピペをすれば……
……コピペ？
何を言っているんだ？俺は。
「ちょっと、聞いてる？」
「あ、おう。無理なお願いは出来るだけ、やめてくれよ」
ま、いいか。
俺のあだ名のことなんか。
「勿論だよ。僕が無理なお願いしたことある？」
「…………………………」
「何その沈黙。大丈夫だって。今回は簡単過ぎて、腰が抜けちゃうぐらいだよ」
「簡単過ぎる？」
「…否、前言撤回。僕にとっては簡単過ぎるけど、カラ松兄さんにとっては難しいかも？」
「…………」
随分と溜めるな、この弟。
そんな風に末っ子に馬鹿にされちゃあ、こっちも黙ってられない。
「簡単に決まってるだろ。俺を舐めてもらっちゃ、困る。」
「……そう来なくっちゃ」
そうして、トド松はにやりと笑って、
「…………Aと、あの男を、兄さん達から、絶対に救い出すぞ」
「……ハハッ、朝飯前だぜ、そんなの」
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もき(プロフ) - 天災めろんそーださん» めろんそーださん！前作にもこの作品にもコメントありがとうございます！御気遣い嬉しいです！更新頑張ります！ (2016年10月28日 18時) (
レス) id: 0db99287f2 (このIDを非表示/違反報告)
天災めろんそーだ(プロフ) - やっぱりこの文体すっっごく好きです...！！今後の展開が気になります、更新待ってますけど無理はしないで下さい！ (2016年10月25日 20時) (レス) id: 24a55969ee (このIDを非表示/違反報告)
もき(プロフ) - 狼(ロウ)さん» わぁ！コメントありがとうございます！励まされます！ちまちまと亀更新ですが、頑張って進めていきます！ (2016年10月24日 20時) (レス) id: 0db99287f2 (このIDを非表示/違反報告)
狼(ロウ) - 更新楽しみにしています！ (2016年10月24日 9時) (レス) id: bcea7fb783 (このIDを非表示/違反報告)
もき(プロフ) - ちまきさん» コメントありがとうございます！大正解です！面白いと思って頂けて嬉しいです！ちょくちょく更新していきますので、これからも是非、愛読おなしゃす！ (2016年10月23日 14時) (レス) id: 0db99287f2 (このIDを非表示/違反報告)
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