【おそ松さん】人形劇場は、上品かつ愛らしく。【病み松】

029:ん？今何でもするって… ページ32

「ねぇ。ねぇ。兄さん、トド松。」

誰かに呼び掛けられている。

誰かが俺を、呼んでいる？

「兄さん！」
「うわぁっ！…あー！」

トド松だー！

弟の顔を見た瞬間、昨日の夜の出来事が思い出される。

Aとの再会、俺らが起こした、Aに対しての災害。

「しっかし、どうしたんだ？こんな9時とか朝早くに…。」
「デカパン博士。」
「よし。準備する。」

「はーやーくー！」

「ちょ、急かすなって…。あと、トド松！お前お洒落過ぎだ！」

「そっちはダサ過ぎる！こんな寒い中クソタン着んの死ぬの！？」

「別に良いだろう…。これは、俺のこんな寒い中でこれを着るプ」

「あ"ぁ"！？」

「(´・ω・`)」

「あぁ！もう！早く！行くよ！」

「(´;ω;`)＜大丈夫。俺がこんな扱いっていうのは、前から解ってた事だろ…ﾌﾞﾜｯ」



「…風邪引いても知らないから。」
「の、のー…。ぷろぶれ…っ！」

嘘です。

めっちゃ問題ありです。

まさか雪が降ってるとは思わなかった…！

「教えてくれよ…！」
「聞かれなかったから。それより、上着取ってきなよ。」
「そうするっ…！」

雪と、弟の冷たさと、衣服の薄さでとてつもなく寒いです。



「…まーだー！？」

「…まーだだよー！」

「…かくれんぼじゃないんだから…！」

「かくれんぼ…！その手があったか！」

「どうしてかくれんぼでインスピレーション受けるの！？つか何やってんの！？」

「上着選び。」

「おせぇ！つか上着とかくれんぼってどういう…？」

「こういう。」

「流石に落ち葉を重ねて作ったオンボロ隠れ着は無いと思う！」




「…遅い。」
「…すみません。」

「…Look。」
「？」

無駄に発音の良い英語でトド松が指差す先。

其処には……





「10時！9時に起きて、10時！解る！？」

公園の時計。

「こんのくそが！結局？上着だってキラキラ上着にしやがったしぃ！」
「嫌これは…！」
「るっせ！こんのナルシ！」

これは、これは…。

末っ子お得意であり、御用達の技。

拗ねる。

しかも結構ハードな。

レベルで謂うと、lv.5が最高で、只今lv.4。

こんな何気無い所でも、末っ子の怒りは炸裂される物。

これは…腹を決めるしか無さそうだ。


「…許して下さい。何でもしますから！」


結構、プライドを捨てました。

中二病という名目で磨かれてきたプライドを、捨てました。

「……ん？」



「今、何でもするって言ったよね？」

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