優しい ページ45
*@沖田side
乾いた音がして意識がハッとした。
「土方さーん、もうこれでいいですかー」
Aは木刀を床に放り投げ、
伸びきった隊士達が散らばった真ん中にいた。
「あぁ、十分だろ」
その言葉を聞くとAは屈んで隊士達一人一人を叩きながら「ごめんね、大丈夫?」と声をかけた。
「優しいですねぇ、Aちゃんは」
ザキはその光景を微笑ましそうに眺めていた。
「ったく、気を引き締めさせる為にやってんのに甘いんだよあいつは」
「そうですかィ?身体的にボコボコにした後に、
負けた相手にフォローを入れられる屈辱さ。
精神的にも追い込む戦法。
同類の匂いがしまさァ。まだまだ伸びやす」
と、答えると「何を?何を伸ばすつもりなのお前は。どこまで歪んでんだ」と土方さんに返された。
「それにしても総悟。えらくぼーっとしてたが
具合でも悪いのか?」
近藤さんに問いかけられ、内心ぎくっとするが
「べつに」と答えた。
「どうせ、ここで隊士達を叩きのめしてるAをみて入隊試験の時のことでも思い出してたんだろ。
ったく、これだから思春期は。」
ここぞとばかりに俺にからかう言葉を投げかける土方さんに「うるせぇ死ね土方コノヤロー」と返す。
「あー!でもたしかに!Aちゃんの試験もここでやってたしあの時は一対一の試験だったけど、片っ端からボコボコにして行く様はたしかに被りますね〜」
と、笑いながら話すザキに近藤さんは
うんうんと頷きながら
「あの時は驚いたなぁ。
被り物取るまで全く気づかなかったな」
「変な奴きたなぁ〜って思いましたね。
...隊長は......」
ハッとしたような表情をして
ザキは俺に問いかけた。
戸惑うように言葉を詰まらせたザキに「何でィ」
と急かす言葉をなげる。
「いや、隊長は気付いてたんですか?
だからあの時Aちゃんと手合わせしたんですか」
なんて、野暮な質問を投げかけた。
「さぁな」
と、テキトーにあしらうと
近藤さんと土方さんはにやにやとしながら
「へぇ〜??総悟ったら気付いてたんだあ?
何で?何で気付いたの??
やっぱり好きな子は被り物なんかしてなくても分っちゃうの??」
「ちょ、やめとけよ近藤さん。
総悟照れるだろうが」
と、会話を始めた。
なんだか腹が立ったのでバズーカをお見舞いしてやると
「もう!遊んでないで倒れてる隊士達運ぶの手伝えコノヤロー」
と、Aの声が響いた。
169人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
もけぱんだ(プロフ) - 魔女猫さん» 全然大丈夫です!ありがたいお言葉を言っていただけて本当に嬉しいです!がんばりますね〜!! (2020年5月26日 21時) (レス) id: 9bbe7e8f59 (このIDを非表示/違反報告)
魔女猫(プロフ) - ありがとうございます!勘違いしてすみませんでした。これからも応援してます!頑張ってください!! (2020年5月26日 19時) (レス) id: fc1e6362a8 (このIDを非表示/違反報告)
もけぱんだ(プロフ) - 魔女猫さん» こんにちは!パスワードですが、まだお話を書けていないので非公開にしているだけなので、今日か明日お話を更新したらすぐに公開します!言葉足らずですみませんが少しお待ち下さいませ。あと、見てくださりありがとうございます!とても嬉しいです。がんばります(^^) (2020年5月26日 19時) (レス) id: 9bbe7e8f59 (このIDを非表示/違反報告)
魔女猫(プロフ) - こんにちは!!いつも見ています!これからも頑張ってください。すみませんがパスワードを教えてくれませんか? (2020年5月26日 18時) (レス) id: fc1e6362a8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:もけぱんだ | 作成日時:2020年5月4日 0時