隠れんぼ ページ38
*銀時side
「旦那ァ。いますか〜」
扉の向こうから聞こえてきた声に
俺は新八と顔を見合わせてダラダラと汗をかき始めた。
沖田くんがAちゃんに息を吸うように口説いてるのをよく見かける俺たちはあいつの好意なんかお見通しだ。
俺たち三人は咄嗟に机の下に隠れてヒソヒソ会議を始めた。
「や、ややややばいよどうするコレ...どうしよ...とりあえず窓からAちゃん放り投げて証拠隠滅とかどうかな」
「何言ってんですか銀さん...!そんな事したらAさんボロボロに粉砕されちゃいますよ...!そんなヒロイン見た事ありますか」
「いやいや...でも待てよ、扉の前ってことは扉さえ開けなきゃバレねーんじゃないの?お前ら、このまま居留守すんぞ。息すんな」
「死んじゃいますそれじゃ」
「婆さんが家賃取り立てに来るときのあの作戦アルな!最近わたし上達してきたネ!任せるヨロシ!!」
「声がでけーわお前はァァァ!!!」
「あれ?何してんですかィ、旦那。隠れんぼかィ」
そんな江戸っ子口調が俺たちの頭上で聞こえた。
え?そんなことある?
そんな聞こえるはずの無い声にガクガクと震えながら
上を見上げると
「楽しそうですねィ、旦那みーつけた」
真っ黒な笑みを浮かべて俺を見下ろしていた。
「お、おぉぉぉ沖田くん?!何でここに...!
ていうか、どうやって入ってきたの......」
「あ〜、開いてたんで」
そうしれっという奴の後ろを見ると
見事に真っ二つにされた扉があった。
「開いてたじゃねぇだろ!!開けたんだろお前!
何偶然こうなっちゃいましたみたいな顔してんの!」
「ひでぇや旦那。俺が来たときには既にこうでした」
「嘘つけぇぇぇ!!!そんなセキュリティガバガバな家に住んでねぇんだよこっちは!修理費置いてけコノヤロー!!」
「そんな事より旦那、A来てますよねィ」
その声に俺はまたダラダラと汗を垂れ流した。
「な、何で知ってんの沖田クン...」
「部下の外出先も全て把握するのが上司の役目でさァ」
「そんな上司いねぇよ!!ただのストーカーじゃねぇか!」
俺の言葉なんか知らんふりで部屋を徘徊し始めた沖田くんは
あまりにも不自然に布団をかぶっている一つの山に気づき、
布団をガバッとどけた。
「......旦那ァ」
動かないAちゃんを見た沖田くんは
俺をじろっと見つめた。
あ〜〜、もうお終いだ......
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もけぱんだ(プロフ) - 魔女猫さん» 全然大丈夫です!ありがたいお言葉を言っていただけて本当に嬉しいです!がんばりますね〜!! (2020年5月26日 21時) (レス) id: 9bbe7e8f59 (このIDを非表示/違反報告)
魔女猫(プロフ) - ありがとうございます!勘違いしてすみませんでした。これからも応援してます!頑張ってください!! (2020年5月26日 19時) (レス) id: fc1e6362a8 (このIDを非表示/違反報告)
もけぱんだ(プロフ) - 魔女猫さん» こんにちは!パスワードですが、まだお話を書けていないので非公開にしているだけなので、今日か明日お話を更新したらすぐに公開します!言葉足らずですみませんが少しお待ち下さいませ。あと、見てくださりありがとうございます!とても嬉しいです。がんばります(^^) (2020年5月26日 19時) (レス) id: 9bbe7e8f59 (このIDを非表示/違反報告)
魔女猫(プロフ) - こんにちは!!いつも見ています!これからも頑張ってください。すみませんがパスワードを教えてくれませんか? (2020年5月26日 18時) (レス) id: fc1e6362a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もけぱんだ | 作成日時:2020年5月4日 0時