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悩み ページ27

「そこの貴方」

「...わたし?」


非番に外を私服でうろついていると、
狭い路地から声をかけられた。
警戒しながらもそこに向かうと、
水晶を持ったお婆さんが座っていた。


「あなた、何か悩みがあるようね?」

「いや、無いですね」

「まぁまぁそんなこと言わずに、ほらそこに座りなさい」

「見知らぬ人に声かけられても無視しろって言われてるんです」

「まぁ、そんなこと言わずに、ね?」


そうすると、ふわっと何かの香りがした。
花?香水??何かはわからないが
その匂いで頭が一瞬くらっとすると
ふらふらとお婆さんの目の前に座ってしまった。


変だな...疲れてるのかな...
なんて考えていると、


「あなた、お仕事は?」

「あ、してます」

「そう。どんなお仕事?」

「まぁ、肉体労働を少々」


座ってしまったらもう仕方ないかと思い、
聞かれたことだけ答える。


「そう、あなたかなり疲れてるように見えるけど、
何かお仕事での悩みでもあるんじゃないの?」

「そんな風に見えますか?」

「えぇ、だって目に覇気がないもの」

「あ、それはよく言われますね」


何だこの失礼なお婆さんは...と、心の中で呟くと


「まぁ、年頃の女の子だし社会人だし人並みに悩みはありますから疲れもしますよね。
あなたに相談する事は特にありませんけど」


こんな人通りの少ない場所で
執拗に悩みを聞いてくる
インチキ臭いお婆さんに
警戒をしながら答えると、
何やら水晶の隣にあった引き出しをゴソゴソとし始め、一枚の紙を私に渡してきた。


「きっと人には簡単に言えない悩みなのね。
でも大丈夫。ここに来ればあなたは必ず楽になるから。何かあったらいらっしゃいね」


そう言ってギュッと紙を握らされた。



「はぁ...」



私はその紙を持ってトボトボと短所に戻った。




**



「何でィ、この胡散臭いチラシは」

「わからないよ。昨日もらったの」


何か怪しい匂いがして、沖田に見せる。
沖田は顔をしかめながらその紙をペラペラと揺らした。


「あなたの不安を取り除きます。
一緒に幸せになりませんか?
しょうもねェ。Aがこんなもん信じるとは意外だねィ」

「信じてないよ。怪しいと思ったからこうやって見せてるんでしょ」



チラシには沖田が読んだ文言と、
地図が書いてあった。


「ここに行けば幸せになれるのかな?」

「そんな夢の国があれば是非行ってみたいもんだねィ」


そう言ってじーっとチラシを見つめていた。

チラシ→←信じられない



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設定タグ:沖田総悟 , 銀魂 , 真選組   
作品ジャンル:恋愛
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もけぱんだ(プロフ) - 魔女猫さん» 全然大丈夫です!ありがたいお言葉を言っていただけて本当に嬉しいです!がんばりますね〜!! (2020年5月26日 21時) (レス) id: 9bbe7e8f59 (このIDを非表示/違反報告)
魔女猫(プロフ) - ありがとうございます!勘違いしてすみませんでした。これからも応援してます!頑張ってください!! (2020年5月26日 19時) (レス) id: fc1e6362a8 (このIDを非表示/違反報告)
もけぱんだ(プロフ) - 魔女猫さん» こんにちは!パスワードですが、まだお話を書けていないので非公開にしているだけなので、今日か明日お話を更新したらすぐに公開します!言葉足らずですみませんが少しお待ち下さいませ。あと、見てくださりありがとうございます!とても嬉しいです。がんばります(^^) (2020年5月26日 19時) (レス) id: 9bbe7e8f59 (このIDを非表示/違反報告)
魔女猫(プロフ) - こんにちは!!いつも見ています!これからも頑張ってください。すみませんがパスワードを教えてくれませんか? (2020年5月26日 18時) (レス) id: fc1e6362a8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もけぱんだ | 作成日時:2020年5月4日 0時

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