不思議 ページ3
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「今日もえらく平和だねィ」
「そうだね。」
雲一つない快晴。
真っ黒な隊服は少し暑く感じるがきっちりと着こなし、二人の人間が歩いていた。
新選組一番隊隊長の沖田総悟と、
一番隊隊長補佐の私、牧田 Aだ。
沖田は私の直属の上司だが、近藤さんの道場にいた時から顔見知りで歳も同じことからタメ口で話をしている。
彼のことだから彼の部下になった時威張り散らかすのかと思っていたらそうでもなかった。
そして、沖田の不思議な点はもう一つある。
「あ。A、甘味でも食って行こうぜ」
そう言って、隣の男は一軒の甘味処を指差してテクテクと入っていった。
「おばちゃん。みたらし団子1つ。」
「あ、あんみつも一つください」
涼しい店内で注文を済ませると、
目の前で沖田は自分の隊服をパタパタとさせ、「あちーー」と愚痴を呟いた。
そんな彼の様子を横目に、ちらりと窓ガラスから外の様子も見る。
外には賑やかに商売をしている人。
無邪気に遊んでいる子供。
絶賛家族大サービス中のお父さん。
幸せそうにデート中のカップル。
「江戸は平和だね」
「まぁ、そんな頻繁に事件だ事故だなんか起こってちゃこっちの身ももたねぇからな」
「たしかに」
そんなに慌てている沖田なんて見たことないけどな。なんて心の中で呟きながらクスッと笑う。
暫くすると、注文していたみたらし団子とあんみつが運ばれてきて、機嫌よく頬張る。
ふと視線を感じて、前を見ると沖田がじーっとこちらを見ていた。
「ん?何?ついてる?」
「いや」
自分の頬にでもついているのかと思い、聞くと否定されてしまった。
そして、「あ。式いつにする?」なんて何気なくぶっ込んできた。
「挙げないから。」
これはいつもの流れ。
軽く日常に紛れ込ませて結婚だの付き合うだの申しこんでくる彼。
沖田のもう一つ不思議な点。
どうやらこの新選組最強の沖田総悟さんは、
私に惚れているらしい。
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もけぱんだ(プロフ) - 魔女猫さん» 全然大丈夫です!ありがたいお言葉を言っていただけて本当に嬉しいです!がんばりますね〜!! (2020年5月26日 21時) (レス) id: 9bbe7e8f59 (このIDを非表示/違反報告)
魔女猫(プロフ) - ありがとうございます!勘違いしてすみませんでした。これからも応援してます!頑張ってください!! (2020年5月26日 19時) (レス) id: fc1e6362a8 (このIDを非表示/違反報告)
もけぱんだ(プロフ) - 魔女猫さん» こんにちは!パスワードですが、まだお話を書けていないので非公開にしているだけなので、今日か明日お話を更新したらすぐに公開します!言葉足らずですみませんが少しお待ち下さいませ。あと、見てくださりありがとうございます!とても嬉しいです。がんばります(^^) (2020年5月26日 19時) (レス) id: 9bbe7e8f59 (このIDを非表示/違反報告)
魔女猫(プロフ) - こんにちは!!いつも見ています!これからも頑張ってください。すみませんがパスワードを教えてくれませんか? (2020年5月26日 18時) (レス) id: fc1e6362a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もけぱんだ | 作成日時:2020年5月4日 0時