検索窓
今日:8 hit、昨日:16 hit、合計:117,884 hit

深夜手当 ページ12

「化け物、なんて、失礼じゃ、ないかしら?」

「うるさい。化け物以外のなんの言葉があるの。」



わたしがそう言って、刀を向けると
隣に刀が並んだ。



「とっとと終わらせて帰るぞ。今何時だと思ったんだ」

「そうだね。土方さん!これ深夜手当でますよね!」

「普通の給料の5.5倍でお願いしやーす」

「うるっせえ!こんな時になんつー話してんだてめぇら!」




なんて、給料のことでゴタゴタと揉めていると




「ふざけ、ないで!!!」



天人が私に襲い掛かり、私が刀を抜こうとした時。



ブシャァァと、血飛沫があがった。





「そうやって興奮状態になるのを待ってたんでさァ。お前はお喋りだったからな。よく喋る女は頭に血が上ると周りのことが見えなくなるタイプが多い」


「どこ情報よそれ」


「...くそ...くそっ...」



沖田の一撃をくらってもまだ息をしているのかピクピクと体を動かす天人を見て、さすがだなと思った。



「殺しちゃまずいだろうから、死なない程度に加減しやした。土方さーん。これ特別ボーナス出ますかー」

「ちょっと沖田!しょうもないこと言ってないでさっさと縛って」

「え、お前を?」

「んなわけないでしょ!天人を!!」


すっかり平常運転になった私と沖田の声で
不服そうにこちらを見る天人のミソラは
私に小声で口を開いた。



「お嬢さん、あなたの、未来を、少しだけ、教えて、あげる」



彼女はにやっと口角を上げた。
そして、



「あなた、守りきれないわよ。どうするの?」




意味深にニヤリと笑う天人を見て、



「さぁね」



と、だけ答えた。




**





「ありがとうございます...ありがとうございます!」



泣きながら子供を抱きしめる母親にこれでもかと言うほど礼を言われ、「いえいえ」と繰り返した。



天人は上の人に引き取られて行き、
おじさんは暴行の罪でうちで預かることになった。
何でも、今までの前科も多く、今回の誘拐事件でも言うことを聞かない子供を殺めた経験があるため、おそらく死罪になるだろう。



「おつかれ」

「あ、おつかれ」


屯所に戻り、縁側でぼーっと座っていると
隣に沖田が腰をかけた。


「傷、痛むか」


私の包帯を巻かれた足を見て、沖田は淡々と聞いた。


「全然。ちょっと大袈裟なんだよね」



そう言って笑うと、沖田は



「じゃあ、何でそんな顔してんの」


と続けた。

疑問→←母親



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (66 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
169人がお気に入り
設定タグ:沖田総悟 , 銀魂 , 真選組   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

もけぱんだ(プロフ) - 魔女猫さん» 全然大丈夫です!ありがたいお言葉を言っていただけて本当に嬉しいです!がんばりますね〜!! (2020年5月26日 21時) (レス) id: 9bbe7e8f59 (このIDを非表示/違反報告)
魔女猫(プロフ) - ありがとうございます!勘違いしてすみませんでした。これからも応援してます!頑張ってください!! (2020年5月26日 19時) (レス) id: fc1e6362a8 (このIDを非表示/違反報告)
もけぱんだ(プロフ) - 魔女猫さん» こんにちは!パスワードですが、まだお話を書けていないので非公開にしているだけなので、今日か明日お話を更新したらすぐに公開します!言葉足らずですみませんが少しお待ち下さいませ。あと、見てくださりありがとうございます!とても嬉しいです。がんばります(^^) (2020年5月26日 19時) (レス) id: 9bbe7e8f59 (このIDを非表示/違反報告)
魔女猫(プロフ) - こんにちは!!いつも見ています!これからも頑張ってください。すみませんがパスワードを教えてくれませんか? (2020年5月26日 18時) (レス) id: fc1e6362a8 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:もけぱんだ | 作成日時:2020年5月4日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。