検索窓
今日:1 hit、昨日:3 hit、合計:12,158 hit

ポックリ74 ページ24

___探偵社内___




大人数の社員の前にちょこんと座る蜜色の髪の女性

沈黙の中谷崎が切り出す



谷「あの、それで依頼の件ですが・・・」

太「嗚呼、なんと美しい!」

女性「えっ、え?!」




唐突に太宰が女性を口説き始めた



その時茶那は聞き逃さなかった

社内の奥・・・丁度太宰の席あたりで盛大なため息を吐いた者がいる事を

十中八九、太宰の代わりに仕事を手伝っている累音とそれを教える国木田のものだろう

苦労人が二人揃って苦労しているのだ、おかしなところは何もない

苦労人なのだから



しかし、誰にでも堪忍袋、という物が幾つか存在する


つまり、切れにくい訳ではなく




国「だざああああああああいいぃ!!!」




切れやすいが、国木田さんの場合

在庫が多過ぎるだけなのだ



太宰の後頭部を国木田の蹴りが襲う

怒声に混じってゴンッと鈍い音が響いた


唖然とする女性を前に、あ、どうぞ続けてください、と言いつつ

国木田は太宰を奥の部屋に引き摺り込んで行った


ドアの奥から聞こえる怒声を横目に、女性は話を続けた


冷静だなっていうか・・・いやいやおかしくね?!

なんかもう良いや


彼女がいうには近頃、自分の勤める会社の裏手に、見知らぬ輩が屯しているのだという




一『ナオミちゃんナオミちゃん』

ナ「どうかしましたの?」

一『あの人、すっごくかわいいね』

ナ「たしかにとてもお綺麗な方ですわ!ナオミ、憧れちゃう・・・」

一『大丈夫、ナオミちゃんも可愛いから』



そう言うとナオミちゃんは頰を赤らめた

二人で囁いていると国木田さんが声を掛けた



国「敦、茶那、お前達が行け」

敦「えぇっ?!僕達がですか?!」

一『メンドクサッ』




小声で言ったつもりなのに

国木田さんはキッとこちらを睨み付けた

結局国木田さんに手短な叱責を受けてしまった

挙げ句の果て


「帰ってきたら続きをするからな」


と釘を刺された

絶対逃げてやる


敦はせっせと身支度をしている


未だに剣術は習っていないものの、自分も護身用に刀を持つ

先刻、明日から社長直々に剣術を教えて貰える事になった

今日は普通の業務に励めとの事


ま、どーせ芥川が出てきて終わるんだろうな

そんでロクな業務も出来やしないんだ

精々生き延びるとしますか





・・・目的地へ向かいまでの道のりで

遠くで爆発音が聞こえたり

谷崎兄妹のテンションが高かったりしたのは

言うまでも無い

ポックリ75→←ポックリ73



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (18 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
35人がお気に入り
設定タグ:文スト , 合作 , 転生トリップ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:chizomeと818猫とプチネコと茶々と___。 | 作成日時:2019年6月9日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。