Episode2 ページ4
「そんなことは、承知のうえです!危険であっても、“守り貫く”のが“正義”じゃないのですか?!」
意を決して、私は叫ぶ________
言われた降谷零は、驚いた顔をしていた。こんなことを言うとは思ってもなかった…
「……君には、負けたよ。凄いな、君は…」
どういう意味なのかと、聞いてみるが「分からなくて良い」と言う。
「………!?」
それと、同時に降谷零は壁に雨宮Aを押し付ける。
(何この……状況は?!)
何がどうなってるのか……この状況が分からない。
(ち、近い……っ!)
チラリと横を見ると、誰かの姿かあった。眼鏡を掛けた男性だった。
「……風見か。入ってもいいぞ」
そう言って、降谷零は私から離れる。男性は“風見”と名乗るようだ。
「そちらの方は……?」
「雨宮Aと申します!よろしくお願い致します!」
壁に寄り掛かった体を起こし、ビシッと敬礼する。
「…用件は何だ?」
さっきまでの降谷零とは違って、冷たい雰囲気を漂わせていた。
「はい_________」
*
「すごーい!」
「あっという間に飛んでったぜ!」
歩美たちは興奮しながらドローンを見上げていた。持っていた双眼鏡を目に当てている光彦____
「ずいぶん高く飛ぶんですねー」
そう言うと、元太と歩美は羨ましいのか光彦のところへ向かっていった。
「あ!オレにも見せろよ!」
「あたしにも〜!」
ドローンを操作する阿笠博士は得意げに笑い、「高度1万メートルを三十分飛行できるんじゃぞ!」と自慢する。
(そりゃ、ドローン世界記録だろうけどさ……)
建物の窓に寄りかかっていたコナンと灰原はそれを見て、呆れていた。
「…にしても、そんな高度でどうやって操縦するんだ?」
「衛星通信とかじゃない?」と、コナンの問い掛けに灰原は言う。
「その通りじゃよ!」
「だから、離れていても操作できるのか……」
コナンは上空を浮遊するドローンを見上げる。
「機体から送られてくる映像と緯度・経度のデータを頼りに飛ぶんじゃが……
方向、速度、カメラの操作を三つ同時にせにゃならんので難しくてのぉ」
そう言いながら、コントローラの液晶モニターに映る風景とデータを見て、指を動かしていた。
「でも、なんでこんなドローン作ったのよ?」
灰原は問い掛ける。聞かれて、「何でって……」と呟く。
「そりゃ男のロマンじゃよ!これがあれば“エベレスト”に登らんでも、登った気になれるじゃろ?」
ベレストをドローンに吊られながら見下ろす自分の姿を想像し、嫌らしい笑みを浮かべた……
(てか、いろんな法律に触れそうな発明だな……)
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作者名:零月 | 作成日時:2018年4月16日 19時