#story 36 ページ39
そこには噂していた人物がいて、一気に胸が苦しくなる。
席へ案内される時に一瞬目が合ったような気がしたけど
何の反応もなかったから、ただの思い過ごしだろう。
俺の様子がおかしいのを見て、気になった万里が
俺が見ていた視線の先を見る。
『……至さん、だな…』
「……」
『大丈夫?Aくん。もう出よっか』
紬さんのその問いに頷いて、喫茶店を出た。
気を回して紬さんがお金を払ってくれて、万里は肩を
抱き寄せてずっと慰めていてくれる。
なんて優しい人たちなんだろう。
「すみません…何から何まで」
『気にしないで。えっと…寮に行くんだよね?』
「はい」
『それじゃあ一緒に行こう』
三人で歩き出し、人気が少ないところに行くと
ぎゅっと二人から手を繋がれた。
そのほうを見ると、二人共が優しい顔をしていて安心する。
「高校生にもなって泣きじゃくるとか俺ダサい…」
『んなの気にすんなって。俺らしかいねーし』
『ふふ。いいと思うよ、俺は』
万里にわしゃわしゃと頭を撫でられて、紬さんはくすくすと
柔らかい笑顔で微笑む。
そんなふたりに癒されて安心して、寮の中に入った。
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立夏(プロフ) - あいちゃんさん» ありがとうございます!そう言って頂けてとても嬉しいです(*´ω`*)亀更新ですがこれからも宜しくお願いします♪ (2018年4月24日 19時) (レス) id: 4d6843689d (このIDを非表示/違反報告)
あいちゃん(プロフ) - 頑張ってくださいいつも楽しみにさせていただいてます(`・ω・´)キリッ (2018年4月16日 6時) (レス) id: 9afa5d89f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:立夏 | 作成日時:2017年10月3日 14時