盲目少女は恋をした。【ま.ふ.ま.ふ】

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母「挨拶はお母さんも一緒に行くわ。
真上、真下、両隣の部屋の方に挨拶するの。良い？」


貴「うん」


母「貴方の部屋は206号室よ。つまり2階の1番奥の部屋ね。一応防音の部屋だし、大家さんもすごくいい方だから。」


貴「うん」


母「よし、じゃあ行きましょ！」


まともに人と話したことないのにマンションだよ、おかしいよね



……でも頑張ろう。

お祝いに液晶ペンタブレット買ってもらったし…




あっ、新しい曲上がってる！




やったぁ…早く聞きたい……




母「着いたわ。ここよ」



貴「わぁ…」




マンションだ…


中すごい綺麗……


中庭がある…！今度行ってみよう…



「あらあら、あなたがAちゃん？」



貴「……っ！？」



「可愛い子ねぇ…あ、ごめんなさいね
私が大家……っていうか責任者？の浦田実久よ。よろしくね！」


お、お若い……


貴「よっ、よろしくお願いします…」


「お母様から聞いているわ。大丈夫。このマンションにもあなたと同じ年ぐらいの男の子がいるの。優しい子だし、ここにいる大人も優しい方ばかりなの。だから安心して暮らせると思うわ。」


貴「…はい」


母「じゃあ、挨拶に行きましょう。
では、失礼します」


私とお母さんはぺこっと浦田さん？に小さく礼をしてその場を去った。



***

「…新しい子きたんですね」


「えぇ、確かあなたと同じくらいの年よ。」


「へぇ……」

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