雛鳥の足跡…5つ ページ5
目を覚ませば、また朝を迎えていた。
どうやらこの身体は多くの休息を欲しているらしい。
｢今日は髪を洗いましょうか｣
流石に気持ち悪いでしょう？と気を使ってもらった。
ナース数人に抱えあげてもらって、船医室に備えられているバスタブへと移され、縁に頭を掛けた。
血や埃などで煤けた髪は、丁寧に三度も泡立てて洗い流してくれる。
美意識の高いナース達は、これがいいわよ、いやこの子のにはこれでしょうなんて言い合いながら沢山ある中から一つ選び、仕上げにしっかりとトリートメントまでしてもらった。
いい匂いがして、すごく落ち着く。
｢とても綺麗な赤銅色の髪ね｣
そういって乾いた髪を梳かしてくれているナースが、きらきら輝く髪を手に取る。
自慢にしていたものの一つなので、褒めて貰えてとても嬉しい。
そこにガチャりと扉の音を立てて、マルコが入ってきた。
ノックぐらいしなさいと怒られ、すまねェと素直に謝る姿に力関係がみえ、クスリと笑ってしまう。
ポリポリと頭を掻きこちらを向いたマルコの目が見開かれた。
｢ほぅ…こりゃ見違えたねぃ｣
昨日とは打って変わって輝くAの髪に、マルコは感嘆の声を漏らす。
そうでしょう凄いでしょうと何故かナース達が威張る。
｢流石に腹になんか入れねぇとな。食堂へ行くよい｣
確かに腹の虫が鳴いて空腹を訴えているので頷けば、よしっとまた抱え上げられる。
昨日もされたが慣れず、気恥しい。
そんなAの様子を気にすることなくマルコは食堂へと足を向けた。
食堂へと入れば、ざわざわと騒がしい声が一際大きくなった。
あの子が客人か！へぇあれがマルコの…など様々な声が聞こえてくる。
それにうるせェよいと一蹴してカウンターへと寄った。
｢おいサッチ。喉に負担の少ねぇモノ用意してくれ｣
マルコがそう言えばひょこりと顔を出すこれまた変わった髪型の男の人。
｢おぉ、お前が親父の客人でマルコの恩人か！おれはサッチってんだ。よろしくな！｣
この人は、にやり…じゃなくてにこり…と笑った。
とてもフランクな人のようだ。
しばらく喋れないんだってな、早く可愛子ちゃんの声を聞いてみたいもんだぜと身体をくねくねさせるサッチを、早く作れとマルコがしばく。
テーブルへ降ろしてもらい待っていれば、お待たせと目の前に黄金色に輝くスープが置かれる。
とても美味しそうなそれに喉が鳴り、頂きますと手を合わせた。
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もふもふ子(プロフ) - 如月さん» ありがとうございます(*ˊ˘ˋ*) (2022年10月6日 22時) (
レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
如月(プロフ) - もふもふ子さん» かわいいから問題無しです！！ (2022年10月6日 19時) (レス) id: 4efb850e8a (このIDを非表示/違反報告)
もふもふ子(プロフ) - 如月さん» 幼女な夢主さんが好きで来られた方々には紛らわしい題名ですよね…申し訳ないです… (2022年10月6日 13時) (レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
如月(プロフ) - 雛鳥って書いてあるから子供かな？って思ったけど成人してたわ (2022年10月6日 12時) (レス) @page7 id: 4efb850e8a (このIDを非表示/違反報告)
もふもふ子(プロフ) - thmrt1214さん» ありがとうございます！このお話でマルコさんをもっと好きになって頂けて大変光栄です！続編は大人のお話を入れ込んでいきますので、未成年の方は閲覧できないように設定している、ということでごさいます。 (2022年9月27日 23時) (レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もふもふ子 | 作成日時：2022年9月17日 4時
