雛鳥の足跡…3つ ページ3
｢目が覚めたら親父が連れてこいって言ってんだが…｣
そう言ってマルコはナースと相談している。
親父とは…マルコのお父さん？
まだ熱も下がりきってないから少しだけねとナースは言った。
喋らせることも禁止、脚ももう少しで歩けなくなってしまう傷だったから、絶対に動かさないでと指示が入る。
マルコはそれにわかったと頷きこちらを向いた。
｢ちょっと失礼するよい｣
優しく、逞しい片腕へと抱き上げられた。
男の人にこんなことされるだなんて、義兄に幼い頃されて以来。
所謂、男の人に免疫がなくて恥ずかしくてわたわたと身を動かせば、落としたりしねぇよともう片方の手で押さえ込まれた。
部屋を出る前にナースから呼び止められ、寝ていて乱れた長い髪を優しく櫛で梳いてくれた。
優しい手つきに、自分の世界で私に仕えてくれていた侍女を思い出し泣きそうになる。
ありがとうを伝えようと微笑めば、行ってらっしゃいと手を振って優しく微笑み返してもらった。
部屋を出ればすぐ見えてきた空の青にビックリした。
マルコが歩いて少し拓けたところに出れば、さらに驚愕する。
どこを見渡しても見えるのは…青い一面の海。
少しゆらゆらと揺れている気がしたのは、ここは、船だったのか。
驚いて身を引けば、すまねぇなと謝られる。
出航の時間が迫っていて連れてきちまったと。
彼が謝る必要なんてない。
助けたつもりが、こうして綺麗に傷の手当をしてもらい逆に助けてもらってしまった。
(助けてくれて、ありがとうございます)
カスッカスの声で、マルコの耳元でなんとかそう言えば、礼を言うのはおれの方だと苦笑された。
沢山の視線を感じながらたどり着いた先は、大きな扉の前。
その中から、凄く大きな、圧倒されそうな気が漂っている。
入るぞ親父とマルコが扉をノックしてドアを開ければ、そこには、本当に圧倒される程の大きな体躯で、立派な髭を生やした人が座っていた。
驚いて思わずマルコの胸に縋りつけば、その人は取って食いやぁしねぇよとグラグラと笑った。
｢おれの大事な息子を救ってくれて、感謝する｣
とても、真摯な瞳で彼はそう言った。
私は、私のしたいようにしただけ。
ふるふると首を振れば、そうかと笑って大きな手の指先で額をぐりぐりと撫でられた。
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もふもふ子(プロフ) - 如月さん» ありがとうございます(*ˊ˘ˋ*) (2022年10月6日 22時) (
レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
如月(プロフ) - もふもふ子さん» かわいいから問題無しです！！ (2022年10月6日 19時) (レス) id: 4efb850e8a (このIDを非表示/違反報告)
もふもふ子(プロフ) - 如月さん» 幼女な夢主さんが好きで来られた方々には紛らわしい題名ですよね…申し訳ないです… (2022年10月6日 13時) (レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
如月(プロフ) - 雛鳥って書いてあるから子供かな？って思ったけど成人してたわ (2022年10月6日 12時) (レス) @page7 id: 4efb850e8a (このIDを非表示/違反報告)
もふもふ子(プロフ) - thmrt1214さん» ありがとうございます！このお話でマルコさんをもっと好きになって頂けて大変光栄です！続編は大人のお話を入れ込んでいきますので、未成年の方は閲覧できないように設定している、ということでごさいます。 (2022年9月27日 23時) (レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もふもふ子 | 作成日時：2022年9月17日 4時
