雛鳥の足跡…21こ ページ22
押しては返す波が心地よく、足を動かしてパシャパシャと水を跳ねさす。
周りではクルーたちがはしゃいでいて、ちょっと悪戯心が湧いた。
そばにいた妖精にそっと声を掛けると、あちこちから噴水のように海水が吹き上がり、クルーへと注がれる。
なんだこれ！？と驚く者や、お前かA！と笑って睨む者に可笑しくなってくすくすと笑う。
次は水鉄砲ねと頼み込めば、ヒュルヒュルと水がまたあちこちから撃ち出される。
そんな悪戯を楽しむAの前に、ずらりとクルーが並び、あ、嫌な予感がする…と思った頃にはもう遅く、それー！！という掛け声とともに水を掛けられた。
ビックリして後ろに倒れ込めばバシャリと水飛沫が上がる。
それをそばで見ていたサッチがゲラゲラ笑いながら助け起こしてくれた。
ありがとうございますとお礼を言って見上げれば、サッチはじっとこちらを凝視していた。
周りのクルーにも見られている気がする。
｢A、お前着痩せするタイプなんだな。いい身体してらァ｣
そう言われ自分の身体を見下ろせば、海水に浸り薄いTシャツはピタリと身体に貼り付いていた。
カッと頬に朱が差し、恥ずかしくなって後ずされば、トンッと背が何かにぶつかった。
｢結ってた髪もよかったが、解けて濡れた髪がまた色っペーんゴァッ｣
急にサッチの顔に拳がめり込んで吹っ飛んでいった。
｢気色悪ぃんだよい｣
そう背後で声が聞こえてきて振り向けばマルコがいて、ひょいと抱え上げれられる。
背に触れたのは、マルコの逞しい胸だった。
｢こらマルコォ！ずりぃぞ！！｣
｢なにがずりぃだ。いい身体が見たきゃその辺の乳丸出しのナースの身体でも見とけよい｣
｢あれはもう見飽きた！｣
そう言ったサッチに、すらりとした拳とすらりとした脚が飛び交い、海へと沈められていった。
この船、ナースの人達が一番強いかもしれない…。
砂浜へと連れられ、焚き火の前に降ろされると大きなタオルに包み込まれた。
お礼を言えば、よいよいと頭を撫でられる。
ぼーっとしていれば、いい感じに焼けたぞと網で調理をしていたコックが串を差し出してくれた。
それをかじれば、ジュワリと肉汁が溢れ、本当に美味しかった。
陽が赤くなってきた頃に撤収し、船は再び出航する。
自室で楽しかったなと、今日の出来事を振り返りつつ、横たえ身体は心地いい疲れですぐに眠りについた。
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もふもふ子(プロフ) - 如月さん» ありがとうございます(*ˊ˘ˋ*) (2022年10月6日 22時) (
レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
如月(プロフ) - もふもふ子さん» かわいいから問題無しです！！ (2022年10月6日 19時) (レス) id: 4efb850e8a (このIDを非表示/違反報告)
もふもふ子(プロフ) - 如月さん» 幼女な夢主さんが好きで来られた方々には紛らわしい題名ですよね…申し訳ないです… (2022年10月6日 13時) (レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
如月(プロフ) - 雛鳥って書いてあるから子供かな？って思ったけど成人してたわ (2022年10月6日 12時) (レス) @page7 id: 4efb850e8a (このIDを非表示/違反報告)
もふもふ子(プロフ) - thmrt1214さん» ありがとうございます！このお話でマルコさんをもっと好きになって頂けて大変光栄です！続編は大人のお話を入れ込んでいきますので、未成年の方は閲覧できないように設定している、ということでごさいます。 (2022年9月27日 23時) (レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もふもふ子 | 作成日時：2022年9月17日 4時
