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｢おや、ジャンバールちゃん。休憩かい？｣
｢ようばーさん。おれの今日の仕事はもう終わったんだ｣
ばあばが甲板へと出れば、床に座り込む大きな背中が見えた。
天気がいいから陽の光を浴びているとジャンバールは言う。
少し話でもしないかというお誘いに、はいなとばあばはニコリと笑った。
自分の人生経験豊富な話をいつも面白可笑しく話してくれる。
ばあばが語るお話はジャンバールはもちろん、みんな大好きだった。
｢いってー！｣
｢バカだなぁ、ふざけてるからだろ｣
ドシャッ！と勢いよくクルーがすっ転んだ。
ばあばとクルーたちが甲板の掃除をしていると、飽きてきたクルーがデッキブラシでチャンバラを始め、あまりに激しくするものだから撒いた洗剤で足を滑らせたのだ。
｢あれまぁ、擦りむけちゃったねぇ｣
ちょっと待ってなと船内に入っていき、救急箱を抱えて戻ってきた。
ローちゃん怒ってたわよとばあばが言い、ヒイッとクルーは竦み上がる。
｢い"だ"ーー！！おばぁも怒ってんの！？｣
ごめんって！とすっ転んだクルーが悲鳴をあげる。
傷口に、容赦なくドバドバと消毒液をぶっかけられたのだ。
そりゃあふざけていたら、ばあばだってちゃんと怒ります。
怒鳴ったり、口にはあまりしないけれど。
とても陽気のいい日だった。
甲板では、ベポが大の字になって昼寝をしている。
｢風がちょいと冷たいねぇ｣
風邪を引いては大変だとばあばは大きなブランケットを持ってきて、ベポに掛けてやる。
ふわりと身体に触れた感覚で目が覚めたのか、んあっとベポが声を漏らす。
｢おや、すまないねぇ。起こしちまった｣
｢ばあばだ。ばあばも一緒にお昼寝しよう｣
そういって、もぞもぞとベポの腕に抱き込まれる。
｢あれまぁ。じゃあちょっとだけね｣
ベポのふわふわの身体に、ばあばはニコニコしながら目を閉じた。
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作者名：もふもふ子 | 作成日時：2022年11月23日 2時
