この世界のどこか。

プロローグ ページ2

産屋敷邸にて









「……？なんだか今日は、不思議な出会いがありそうだね。」










口元に笑みを浮かばせながら、産屋敷耀哉はそっと呟いた。









そしてその予感が的中するように、鴉が伝える。









鴉「カァーー、カァーーー！！竈門炭治郎ト鬼ノ禰豆子、無事ニ拘束シ、本部へ運ンデイル。」









「そうかい、ありがとう。」









鴉「ソレカラ、南東ニ進ンダ沖ニ、変ナ船ガ突然現レタ。乗組員十名。…………ドウスル？」









予感が確信へと変わる。









「ほう、不思議な出会い…かな。
うん。……よし、実弥に頼んでくれるかい？
暴れるようなら拘束しても良いけど、なるべく怪我はさせないようにと伝えておくれ。」









鴉「御意。」









「ふふ、楽しみだな。」









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鴉「伝令！伝令！！南東ノ沖ニ突然現レタ船ノ乗組員ヲ全員本部へ連レテ行ケェ！
暴レタラ拘束シロ、ナルベク怪我ハサセルナ、トノ事ダ。」









任務が終わり、お館様へ報告に行こうとしていたのだが、鴉から思わぬ伝令が入った。









「…チッ。突然現れただァ？


…………ﾊｧ………案内しろォ。」









立て続けの任務で若干の疲れはあるが、お館様の頼みときちゃァ、断れねぇ。









鴉「コッチダ。」









案内された沖に浮かんでいたのは、








「…こりゃまた変わった船だなァ。 異国の船かァ？」









何とも例えがたい、この国には無ぇような船だった。









？「おいA！！しっかりしろぉお！！！」









？「だからあんたうるさいっつってんのよ！！！」









しばらく注意深く見張っていると、麦わら帽子を被った男が、Aと呼ばれる人物を抱えたまま凄い勢いで飛び出て来た。









それに続いて他の乗組員たちもゾロゾロと出てくる。









一、ニ、三…………九人……と、動物？なんだありゃ。二足歩行してるが。まぁいいか。









「隠に手枷を準備しとけって伝えろォ。」









鴉「…手荒ナ真似ハ「分かってるっつうの。」









「本部に着いてからしか手枷はしねぇよ。」









鴉「了解シタ。」









それだけ言って飛び立っていく鴉。









俺は、乗組員達へと足を進めた。









「おいテメェら。」

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