#6 ページ7
「………………ドラコ、私が何故怒っているか分かるな？」
私は今猛烈に怒っていた。怒りで暴走気味な魔力によって辺りに風を発生させる程度には。
目の前には正座のドラコ。その傍らには、ビリビリに破かれた本。これではもう読めないだろう。
ドラコはばつの悪そうな顔をしながらも、こちらを伺うように見た。
「ぼ、僕が、君の本を破いたからかい……？」
「ああそうだ、大正解だよおめでとう。…………なあドラコ、私とお前の付き合いはもう9年にもなる。私が読書を邪魔される事が何より嫌いなのは、理解してるだろう？」
そう、ドラコは私が自分と遊んでくれない事に怒って、あろうことか読み掛けの本を私から奪い、ビリビリに破いたのだ。
「確かに、本に熱中してお前の事を疎かにした私も悪いだろう。だが、邪魔したいならほんとを破く必要はなかった筈だ。ただ「一緒に遊んでくれないと寂しい」と一言言ってくれれば、私はお前に付き合ったぞ」
「さ、寂しくなんか無い！……ただ」
ただ、なんだと言うのだろう。私は静かに答えを待った。ドラコはその言葉を言いあぐねている様子だったが、決心した様子で言った。
「き、君が、マグルの本なんて読むから悪いんだ！！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 334人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハリーポッター」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ファウスト(プロフ) - 待ってました！！！更新ありがとうございます！！ (2019年3月21日 12時) (
レス) id: 2967d5163e (このIDを非表示/違反報告)
ユユユ - すごく面白いです！更新頑張って下さい。応援してます！ (2018年12月30日 8時) (レス) id: f0e41eea19 (このIDを非表示/違反報告)
美央(プロフ) - 最高に面白いです！更新、頑張ってください！ (2018年12月28日 7時) (レス) id: 18377afcbc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：燃え尽きふぉっくす。 | 作成日時：2018年12月22日 23時
