照らさないで、スポットライト。 (ページ17)

今日:8 hit、昨日:24 hit、合計:42,153 hit

・ページ17

□■□■□■ □■□■□■

「ところで、Trickstar側のプロデューサーさんはいないの？？居たら挨拶しようかな〜って思ってたんだけど。」

「あぁ、あんずは他のユニットのプロデュースがあるらしくてそっちの現場に行ってます。」

噂の勝利の女神さんは綺羅星さんから離れてるのね。

つまりサマーライブの間はほとんどプロデュースに来ないと考えられる。

「へぇ〜、そっか。残念だなぁ。」

__本当に、残念。

どんなプロデュース能力を持っているのか、SS前に見ておきたかったんだけど。

あんずさんが居ないという情報から、これからのサマーライブにおけるプロデュース内容を考えていく。

日和に渡しておいたプランから、そこまで変更する事なく上手く進めることができそうね。

「ていうかぁ、そろそろ本気で喉乾いて干からびそう。まぁくん、しゅわしゅわする飲み物買ってきてほしいなぁ？」

「おいおい、、今回俺らのプロデューサーなんすよね？？アイドルをレッスン前からパシリにするプロデューサーなんていいんですかぁ？？」

「今はプロデューサーとアイドルの関係じゃなくて、ただの幼馴染だも〜ん。ね？？」

幼馴染の部分を強調して、ちょっと上目遣いで頼んでみる。

「はぁ〜、ったくしょうがないな？？凛月と同じような炭酸買ってくればいいんでしょう！？今回だけですからね！？」

「んふ、ありがと〜。よろしくね♡」

普段から凛月のお世話をしてるまぁくんなら、ちょ〜っと凛月の甘え方を真似するだけでイチコロだわ。

「これ、あまり衣更くんに意地悪するでない。」

「まったく、みんなヌルいよねぇ？私達は今回のサマーライブで共演するといっても、最終的には敵になる。戦いはもうはじまってるんだよ〜？」

自分でも買いに行けるものをまぁくんに行かせたのも、ワザと。

手のかかる子だと思わせて、油断させる。

「零くんだってそっちのプロデューサーが居ない事、マズイと思ってるでしょ？Trickstarに今一番足りないものは危機感だよ。」

あんずさんの話題が出たときから、彼の表情で伝わってくる。

「1度失敗した側の先輩として、彼らに未来へと繋がる敗北を私が叩き込んであげる。」

私みたいに、後悔しないように。