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「ハアッハアッハアッ....はぁっ」
急げ急げ急げ!!!
疲労で時よりもつれる足を鼓舞しながら一気に廊下を走り抜ける。
ー薬剤を置いてる部屋とかないのか!?何にせよ早くどこかに隠れないと...
「こっちだ!早く増援呼べ!!」
「っ....クソ!!」
前から現れた軍人達に銃を乱発する。全員に当たるまで撃つため弾の数が怪しい。
ナイフやラウールに持たせているスタンガンはあるものの、相手は十分に銃を持っているため至近距離での戦闘へは持っていきづらい。
足に弾が命中した1人が何とか動こうともがいている。
その瞬間、高地の脳内に知らない男の声が入った。
【俺が、ファンタジスタごときに...!】
見ると、軍人がこちらを強く睨んでいる。目を合わせるとその声は鮮明になり、「テレパス」が無意識にうちに作動していたことを知った。
高地は人の心の声を覗くのを酷く嫌がる。他人が何を考えているかなんて知らない方が幸せだし、余計なことを覗いて傷つくのはいつだって自分だけだったから。
だからこそ...
【1階の第2実験室に近づけてなるものか!!】
この時初めて「テレパス」に感謝をした。
「1階だな!?助かったよ!!」
抑えられないニヤつきを浮かべながら高地は彼の頭に銃弾を打ち放った。
1階の第2実験室に何かがある。その情報だけで突破できることがきっとあると思い込み、ラウールを引っ張って再び駆け出した。
ー今は何階だ、陽の光が入らないということは地下か?
見ると、通路にはどこにも窓がない。全ての音がよく響いて聞こえるということは、どうやら地面を掘って作った地下なのだろう。地上に出ることによって助けも呼べやすいし、何より脱出が近くなる。
ようやく見つけた階段にはB1という文字が彫られており、やはり地下だったかと確信する。
1階は、地下と同じでコンクリートで埋め尽くされていた。地上ということもあり窓らしきものはあるが、木の板で完全に塞がれている。陽光のかわりに光を放つ豆電球がゆらゆら揺れ、地下の混乱を表しているようだった。
...突然、繋いだ手がガクンと重くなり、バランスを崩して転ぶ。何が起こったと後ろを振り向くと、ラウールがへたれこんで俯いていた。
「ラウール?どうした?」
彼の口は息を切らすだけで返事はない。揺さぶって立たせようとするが、足は力を失ってびくともしない。
...高地は忘却病による1つの可能性を考え、戦慄した。
「まさか....
歩き方、忘れちゃった...?」
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もえなっとう(プロフ) - 藤菜さん» こんばんは!いえいえ全然大丈夫ですよ!?いつもありがとうございます! (2021年1月28日 20時) (
レス) id: 9d4a7bc2ed (このIDを非表示/違反報告)
藤菜(プロフ) - こんばんは！余計な事を言ってしまってすみませんでした！続きを楽しみに待ってます！ (2021年1月28日 19時) (レス) id: f78a68b7f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もえなっとう | 作成日時：2021年1月28日 18時
