ツンデレ彼氏の妬かせ方〜Yuri.C〜

妬いてください#07 ページ7

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「サエちゃんってさ、」



教室までの帰り道、2人で廊下を歩く。



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「あの、

サエちゃんってなに？」


「苗字、佐伯でしょ？だからサエちゃん」



いやそうだけど。そんな呼ばれ方初めて。

ていうか今までは『Aちゃん』っ呼んでたのに。





「でも…せめて、」


「A、とか？」




「え、えっ」





呼び捨て…。

なんだこれ、すごく照れる。






「顔真っ赤じゃん、かーわい」


「ちょ、からかわないでよ！」


「いや、からかってない」




隣に並ぶ影が止まる。




「…可愛いよ、」




ぽつり、と呟く伊野尾くん。






こんな直接的な言葉に照れないわけがない。



ぼわっと効果音がつきそうなほど、

私の顔は林檎のように赤くなる。



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ダメだよ、こんなの…。

彼氏じゃない人からの言葉で照れるなんて。




「……」




でもどうせ、

目の前でこの光景を見ていたとしても…彼は、



知念くんは妬いてくれない。




そんなの分かってる。

だけど、




「…そんなに好き？」




好き。どうしようもないくらい。





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「…素直になれよバーカ」


伊野尾くんが、ぽつりと呟く。





「何か言った？」


「いや、何でもない。

…本気で妬かせるために作戦考えよっか！」



「…うんっ」





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「あーあ、なんでそんなに仲良くなってんの。

彼氏は僕、でしょ？」

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