anotherside#Yuri ページ47
.
.
ふわりと微笑む彼女が、
ずっと前から…好き。
.
.
僕に初恋が舞い降りたのは、
些細な出来事がきっかけだった。
.
高校1年生の7月。
サッカー部に所属している僕は、
夏の新人戦に向けて練習に力を入れていた。
.
ひたすら練習に明け暮れていたある日のこと。
少しだけ集中力が落ちていた僕は、
とんでもない方向にボールを飛ばしてしまった。
やばい……
そう思い走って取りに行く。
すると、だんだんスピードが弱まったボールは、
1人の女の子によってキャッチされていた。
.
そのときの女の子こそが、佐伯A。
同じクラスってだけで話したこともなくて、
ただのクラスメート。
その程度の認識だったけど、
もしかしたらこの子も僕のファンだったりするのかなって。
だとしたらめんどくさいなぁ、そんな風に思ってた。
まぁそれは、
今思えばただの自惚れなんだけど。
.
だって当時のAは、
僕に全く興味もなく、ましてや僕がモテてることなんて知らなかった。
.
「これ、知念くんのボール?」
綺麗な声で、僕の苗字を口にした。
「サッカー部かぁ…練習がんばってね!」
あどけない笑顔で、僕を見た。
.
.
.
読書より部活より、君と一緒にいるのが楽しくて、
君が笑えば僕も嬉しい。
.
これが、僕の初恋。
*
*
伊野ちゃんの好きな人がAだと気づいたのは、
それから間もない頃。
.
.
いつの日か言ってた、
気になってる人。
.
"ねー知念、俺さ…ひとめぼれしちゃったかも。
その子、知念と同じクラスなの。髪がサラサラで、知念より少し小さくて…"
.
幸せそうに話す伊野ちゃんは、
聞いているこっちまで嬉しくなるぐらいの笑顔だった。
.
だからこそ、切なかった。
.
.
"あ、あの子!俺の好きな子!佐伯Aちゃん…!"
.
胸がチクチクしたのを、今でもよく覚えている。
ぎゅうっと苦しくて、
あぁ……これが恋なんだって。
.
.
anotherside Yuri Chinen.
2067人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
美香 - 初めまして!めっちゃ知念君格好いいわ!完成おめでとうございます! (2018年1月31日 22時) (レス) id: 56b9cb16b3 (このIDを非表示/違反報告)
衣月(プロフ) - 知念担かつ弓道部員なのでこのお話すごくいいです!更新頑張ってください! (2018年1月7日 19時) (レス) id: 393bdf7cd9 (このIDを非表示/違反報告)
の ん(プロフ) - 読みましたよ、~!更新おつかれさまでした。もちろんです!ずっと応援してますよ!頑張ってください! (2017年12月31日 0時) (レス) id: 3167764a0b (このIDを非表示/違反報告)
もえあ(プロフ) - の んさん» 書き直すかわりにafterstoryを追加しましたので、よければ読んでみてくださいね(o^∀^o)ぜ、全部…!?わわわっ、嬉しい限りですー!ありがとうございます☆これからも応援お願いします! (2017年12月30日 23時) (レス) id: a6b7387403 (このIDを非表示/違反報告)
の ん(プロフ) - 察しがつきました ! 笑 そんなことないですよ!作品を読んでて知念担のわたしにとってはめっちゃきゅんきゅんしました!笑 もえあさんの作品すごく好きですべて読ませていただいているのでこれからも頑張ってください!長文失礼いたしました。 (2017年12月30日 18時) (レス) id: 3167764a0b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:もえ乃 | 作成日時:2016年6月4日 21時