検索窓
今日:25 hit、昨日:38 hit、合計:699,564 hit

妬いてください#19 ページ19

.






.






あれから数日、

知念くんとは目が合ってもほぼ同時にそらしてしまう毎日が続いていた。



気まずくしたのは私だけど、前みたいに教室で『知念くん』って呼べないのはつらい。





.





「慧、おはよ!」


朝は2人で登校する。

これが『妬かせよう作戦』のルールに加わった。



玄関の扉を開いたら見えるそのふわっとした表情が、

不謹慎だけど、付き合いたての頃の知念くんと重なった。




.




「………なんか、Aの顔が暗いから俺悲しいな」



ムッとした顔で覗き込まれる。

無意識のうちに気持ちが沈んでいたらしい。



.



「この時間は、唯一俺が彼、」


ぷっくりとした唇をぽんと開いたまま、言葉を停止する慧。



「彼?」


「やっべ、ルール違反…。」


「?」




一体何の話をしているのだろう。

ルール違反って、今言いかけてた言葉に関係するのかな。




「ふふ、何でもないよ」



ほわほわな笑顔でそう言う。

でも、その表情…私にはごまかしたようにしか見えない。




だけど私は慧の彼女じゃないし、

無理に聞き出す権利なんてないから、知らないふりして微笑み返す。





.





.





学校の敷地内に入ったところで、ある人物と目が合った。





会いたくて…でも会いたくない人。





あの日、自宅前で会話を強制終了させてしまった私は、

気まずくて目も合わせられないでいた。




.




たまに感じる視線は、きっとただの自惚れ。



彼にそれを言えば

『自意識過剰だね、見苦しいよ』って返されるに違いない。




どうせ自惚れ。

そうやって言い聞かせてたから、大好きな彼を見たくても見られなかった。






.






「…ちょっとごめんね、」

「え?」




突然、慧は私の腕を引っ張る。



「慧?」



向かう先は知念くんのところだった。

妬いてください#20→←妬いてください#18



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (947 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
2067人がお気に入り
設定タグ:知念侑李 , 伊野尾慧 , Hey!Say!JUMP   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

美香 - 初めまして!めっちゃ知念君格好いいわ!完成おめでとうございます! (2018年1月31日 22時) (レス) id: 56b9cb16b3 (このIDを非表示/違反報告)
衣月(プロフ) - 知念担かつ弓道部員なのでこのお話すごくいいです!更新頑張ってください! (2018年1月7日 19時) (レス) id: 393bdf7cd9 (このIDを非表示/違反報告)
の ん(プロフ) - 読みましたよ、~!更新おつかれさまでした。もちろんです!ずっと応援してますよ!頑張ってください! (2017年12月31日 0時) (レス) id: 3167764a0b (このIDを非表示/違反報告)
もえあ(プロフ) - の んさん» 書き直すかわりにafterstoryを追加しましたので、よければ読んでみてくださいね(o^∀^o)ぜ、全部…!?わわわっ、嬉しい限りですー!ありがとうございます☆これからも応援お願いします! (2017年12月30日 23時) (レス) id: a6b7387403 (このIDを非表示/違反報告)
の ん(プロフ) - 察しがつきました ! 笑 そんなことないですよ!作品を読んでて知念担のわたしにとってはめっちゃきゅんきゅんしました!笑 もえあさんの作品すごく好きですべて読ませていただいているのでこれからも頑張ってください!長文失礼いたしました。 (2017年12月30日 18時) (レス) id: 3167764a0b (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:もえ乃 | 作成日時:2016年6月4日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。