妬いてください#02 ページ2
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「どうしてあんなに冷酷なの…」
親友の碧衣に愚痴をこぼす。
「知念も相変わらずだねぇ」
伊野尾くんと出かけるって言ったのは、
嫉妬してもらおうとかそういうわけではないけれど。
「ちょっとだけ、期待してた…」
「まぁ、普通ならいろいろ聞くよね」
さらっと言われたひと言が、私の精神にダメージを与えた。
高校生になってから増えたカレカノ。
中学時代から付き合ってるカップル、いつのまにか付き合ってるカップル。
私達はまだ付き合って半年だけど、嫉妬するのに期間は関係ないよね?
チラッと知念くんに視線を移す。
窓際の暖かい席で読書をする彼の姿。
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最初は…あんなに苦手だったのにね。
なんでこんなに好きなのかな。
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告白してくれたの、そっちじゃん。
ポーカーフェイスの綺麗な顔が真っ赤に染まった、あの日。
屋上に呼び出して告白、なんてドラマみたいなことはなかったけど…
会話の途中に、たしかに言ってくれた。
2人きりの教室で、「好きだよ」って。
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ずっと見てたら、視線に気づいた知念くんと必然的に目が合う。
思わず逸らしてしまいそうになるけど、そんなことしたら見てたことがばれちゃう。
あくまでも偶然を装って…
「…え、」
何を思ったのか、私の方へ近づく知念くん。
その手には本。
数秒でたどり着く距離。
比較的身長の低い彼と、それよりさらに3センチ低い私。
ほとんど目線が同じで、思いっきり目が合う。
吸い込まれそうなその瞳に映る自分を見て、
今の彼には私しか映っていないのかな?って少し嬉しかったり。
ゆっくりと開く口を見て、何を言われるのかな…とドキドキしてしまう。
なのに、なのに…
「あのさ、あんまり見ないでくれる?
集中できなくなるから」
じゃ、そゆことで。的な感じで軽く言うと、颯爽と去っていく彼。
冷たい…、冷たすぎる…。
「うーわ、あれはひどいな」
「碧衣っ…私、」
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毒舌だからしょうがない…、
そう言われてしまえば何も言い返せない。
でも知念くん、私って彼女なんだよね?
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他の女の子にはこんなに冷たくないのに、どうして私だけ…って。
あなたに冷たくされる度、そんな風に思ってしまうの。
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美香 - 初めまして!めっちゃ知念君格好いいわ!完成おめでとうございます! (2018年1月31日 22時) (レス) id: 56b9cb16b3 (このIDを非表示/違反報告)
衣月(プロフ) - 知念担かつ弓道部員なのでこのお話すごくいいです!更新頑張ってください! (2018年1月7日 19時) (レス) id: 393bdf7cd9 (このIDを非表示/違反報告)
の ん(プロフ) - 読みましたよ、~!更新おつかれさまでした。もちろんです!ずっと応援してますよ!頑張ってください! (2017年12月31日 0時) (レス) id: 3167764a0b (このIDを非表示/違反報告)
もえあ(プロフ) - の んさん» 書き直すかわりにafterstoryを追加しましたので、よければ読んでみてくださいね(o^∀^o)ぜ、全部…!?わわわっ、嬉しい限りですー!ありがとうございます☆これからも応援お願いします! (2017年12月30日 23時) (レス) id: a6b7387403 (このIDを非表示/違反報告)
の ん(プロフ) - 察しがつきました ! 笑 そんなことないですよ!作品を読んでて知念担のわたしにとってはめっちゃきゅんきゅんしました!笑 もえあさんの作品すごく好きですべて読ませていただいているのでこれからも頑張ってください!長文失礼いたしました。 (2017年12月30日 18時) (レス) id: 3167764a0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もえ乃 | 作成日時:2016年6月4日 21時