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それから私の生活は一変した
理輝は私のことを驚くほど慕ってくれて、「Aちゃん」という呼び方から「A」だけに変わった
……まあ、まだ小さくて「Aちゃん」が「Aちゃぁ」って呼びずらそうだったから「Aでいいよ」と言ったのは私なのだけれども……。
それから真由美さん…理輝のお母さんも繁盛に私の病室に来ては色々なお話をしてくれて、
小さいうちに母親を亡くして父子家庭だった私に、ほんとうの母親ができたかのようだった
真由美「Aちゃん、昨日、お隣さんにももを頂いて、あんまりたくさんだから持ってきちゃった!食べない?」
A「桃…!?食べたい!!」
真由美さんが、仲良くしていきたいから敬語は要らない、と言ってくれて最初こそ抜けなかったけど、だんだん自然に話せるようになったし、
何より、どうして私がここに居るのかとかそういう細かいことを敢えて詮索して来ないでいてくれることが本当に嬉しかった
1度、どうして何も聞かないんですか?と聞いたことがある。
そしたら真由美さんは
『気にならないわよ?だってAちゃんはAちゃんだもの』
と、本当に優しい声で言ってくれたんだ。
だから、私は真由美さんの優しさに甘えていたんだ。
修二さんのことなんか、もう忘れかけていた
怪我も順調に回復して、理輝と真由美さんと関わるようになってからカウンセリングの回数も減った。
すべてが、上手くいっていると
そう思い込んでいた。
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ある日のこと、お昼ご飯を一緒に食べる約束を理輝としていた私は、小児病棟の遊戯施設に理輝を迎えに来ていた
ヒソヒソ…
なんだか今日は、やけに視線を感じるな…
最初はそのくらいの感覚だった
でもだんだん小児病棟に入っていくにつれて感覚は確証に変わった。
入院している子供たちを、その親御さんたちが私から守るような形でこちらを睨むような、軽蔑するような、
嫌な、嫌な嫌な視線で見ている。
何……?
嫌な汗が背中に伝って、心臓のバクバクという音がやけに大きく聞こえた
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はづき(プロフ) - 愛月音さん» 愛月音さん!ありがとうございます!!惹き込まれただなんて嬉しいです(´;ω;`)これからもご期待に添えるように精進して参りますのでよろしくお願いします!!! (2018年7月31日 23時) (レス) id: f736c0b76d (このIDを非表示/違反報告)
愛月音(プロフ) - 初めまして。おすすめ作品で流れてきて、気になって読んでみました。惹き込まれて、次は何が起こるの?って期待せずには居られませんでした!これからも応援しています(*´`) お気に入り登録、作者登録、高評価失礼しますね(。・・。) (2018年7月31日 14時) (レス) id: c39cc0fb1a (このIDを非表示/違反報告)
はづき(プロフ) - にくにくさん» にくにくさん!ありがとうございます〜(´;ω;`)これからも更新頑張るのでよろしくお願いします (2018年7月29日 19時) (レス) id: f736c0b76d (このIDを非表示/違反報告)
にくにく(プロフ) - こんにちは!はじめまして!少し切なくて、でもキュンキュンして最高です!更新頑張ってください! (2018年7月24日 22時) (レス) id: 058cbef714 (このIDを非表示/違反報告)
はづき(プロフ) - サーモンさん» サーモンさんコメントありがとうございます!面白いなんて…ありがとうございます!これからも楽しんでいただけるように精進致しますので今後ともよろしくお願いしますね! (2018年1月10日 19時) (レス) id: 3d33a8ee75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はづき | 作成日時:2017年7月30日 19時