放火 ページ4
．
Your side
『……何の匂い、？』
友達の家から帰っている途中で大きな空き家の前を通りかかると、何だか焦げ臭い匂いがして、建物の影からそっと通りを覗いた。
萌衣「つ、通報しますよ！っ、きゃっ！？」
犯人「うるせぇなぁ。悪い子はここで大人しくしとけよ。」
萌衣「やだっ、！出して！！誰か！！」
建物は、燃え始めていた。
きっと今の男が火を付けたんだ。
私は怖くて彼女を助けられなかった。
犯人がいなくなった後に建物の入口に急いで駆け寄ると、鍵がかけてあって、開けられない。
『ねぇ、！佐々木さん！そこにいるんでしょ！返事して！！』
萌衣「っ、鈴乃さん…？」
『なに、これ、！開かない！！なんで、っ！』
徐々に上がっていく周りの気温に、私はどんどん焦っていく。
そして少しずつ、転校生の声が聞こえなくなった。
『どうしよう、っ、元気、！』
prrrrrrr……prrrrrrr……
元気〈もしもし、A？〉
『元気っ、たすけて、！火事なの！放火犯がいたの！元気、』
元気〈A、場所わかる！？〉
『コンビニの近くのおっきい空き家、……。元気どうしよう、中に転校生がいるの、っ、！ねぇ元気、！』
元気〈今すぐ行く！そこでじっとしててよ！〉
もう、怖くて怖くて仕方なかった。
中にいる彼女の方が怖いなんて分かりきったことなのに、涙がボロボロ零れてくる。
『っ、ﾋｯｸ…ｸﾞｽｯ、…開いて、はやく、っ、しんじゃう、っ！』
ドアをバンバン叩きながら泣いていると、消防車のサイレンが近づいてきて、目の前で止まった。
蛯原「A大丈夫か！」
『恭介さん、！あの子が中に、っ、！ごめんなさいっ、！』
蛯原「なんで謝るんだよ…もう大丈夫だ。ちゃんと元気のところにいろよ」
元気「A！」
『元気、！うわぁぁぁぁん、！っ！ひっく、こわかった、…ぐずっ、』
元気「A、もう大丈夫だよ。蛯原さんが必ず助けてくれる！」
彼女が救助されている間、元気の胸を借りて泣き続けた。
私は放火犯から助けてあげられなかった罪悪感と、炎が近くまで迫っていた恐怖で、涙が止まらなかった。
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こばと(プロフ) - こんばんは♪いつも楽しくお話読ませていただいてます♡わたしもモエカレのお話書いてるんですけど、一目惚れVer.なので幼馴染設定のこのお話が、私が書いているものと違った感じなのでいつもキュンキュンしてます！これからも頑張ってください☺︎ (2022年10月25日 0時) (
レス) id: 3a8c9e3347 (このIDを非表示/違反報告)
こは - しなもんろーるさん» お返事ありがとうございます。読めるだけで十分なのでいくらでも、更新されるの待ちます！モエカレの映画を見に行けなかったので書いてくれて嬉しいです！これからも、楽しみに読ませてもらいます！ (2022年8月20日 9時) (レス) id: ce23912f39 (このIDを非表示/違反報告)
しなもんろーる(プロフ) - あゆみさん» コメントありがとうございます✨️これからも楽しんで読んで頂けると嬉しいです✨️ (2022年8月17日 13時) (レス) id: 4f3fe70807 (このIDを非表示/違反報告)
しなもんろーる(プロフ) - こはさん» コメントありがとうございます✨️映画を見てからずっと書きたかったので、喜んで頂けて嬉しいです❤︎不定期更新ではありますが、これからも楽しみにして頂けると嬉しいです🎵 (2022年8月17日 13時) (レス) id: 4f3fe70807 (このIDを非表示/違反報告)
あゆみ - しなもんろーるさん» 飛貴くん好きなので嬉しいです♡飛貴くんメインで嬉しいです♡ (2022年8月16日 16時) (レス) id: a90dc391b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しなもんろーる | 作成日時：2022年8月10日 23時
