100. ページ5
藍沢「ありがとう。」
A「んふふ。だってあそこじゃ話しにくいでしょ？」
藍沢「トロント辞退しようと思ってる。あの日、俺と新海はチームじゃなかった。それに何の罪もない天野奏を巻き込んだ。それが事実だ。
俺は天野奏の手術中に摘出の直前まで進めておくよう新海に言って、急変した患者の元へ向かった。
想像以上に処置に時間がかかって、戻った時には新海が摘出を終わらせてた。」
A「でも…だからって耕ちゃんが夢を追うのをやめる理由にはならないじゃない…」
藍沢「天野奏は毎日をリハビリに捧げてる。それはもう一度ピアノを弾けるようにするためじゃない。日常生活を送るためだ。
リハビリを続けたところで今までのようにピアノを弾けるようになることはおそらくない。
それなのに、俺だけが自分の夢を追うことなんてできない。」
A「そんなの綺麗事だよ。耕ちゃんらしくない。
昔の夢を追いかけてた耕ちゃんはどこに行ったの？」
藍沢「そんなこと言っても…救命も緋山が産婦人科の医局長にならないかって話もきてる。やっと回るようになってきたのに、俺まで抜けたら…
それにお前は妊婦だ。それに双子。そんなお前を連れて行くのはリスクが高いと緋山にも言われただからと言って、お前を置いて行くことはできない。」
A「そんな、同情みたいな形で救命に残られても嬉しくない。私が妊娠してなかったらやっぱり違ったでしょ…耕ちゃんの邪魔にはなりたくない。」
そう言ったらお腹に手を当てられた
藍沢「俺はこの子たちを邪魔だと思ったことはない。お前は違うのか？」
A「そんなことないけど…そう思っても仕方ないじゃない…」
藍沢「そんなことない…もう一度考え直す…」
A「そうして。耕ちゃんがこの後どんな決断をしても、耕ちゃんについていくから」
藍沢「あぁ。」
A「じゃあ、そろそろ戻ろう。」
藍沢「あぁ。お前は少し休め。顔色が良くない。」
A「分かった。戻ったらカルテ整理とかしておく。」
藍沢「そうしろ。」
病院に戻ると
藍沢「白石。こいつ顔色悪いから今日はカルテ整理とかやらせておいていいか？」
白石「本当だ…大丈夫？そうして」
A「大丈夫なんだけどね…この子達を第一に考えなきゃいけないから、そうさせてもらう」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 718人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
玄ちゃん(プロフ) - 喘息の漢字間違えてますよ。 (2018年9月18日 8時) (
レス) id: f00d27de65 (このIDを非表示/違反報告)
もなか(プロフ) - 彗星さん» ありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです！ (2018年9月9日 12時) (レス) id: 068f40dea5 (このIDを非表示/違反報告)
彗星 - とてもとても面白いです！！こんな小説待ってました！続きがきになります！更新頑張ってください！！ (2018年8月28日 20時) (レス) id: fcd67c983f (このIDを非表示/違反報告)
深雪 - しゅじんこうだいじょうぶですか？しんぱいです。 (2018年8月10日 14時) (レス) id: eec2ec89e1 (このIDを非表示/違反報告)
土屋柚子(プロフ) - 前から楽しみに読んでいます！ (2018年6月7日 22時) (レス) id: f6bf26acb3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：もなか | 作成日時：2018年2月3日 23時
