すみません、身体が欲しいハンターです

113日目 ページ37

時間の経つ速さよ…。なんだかんだでもう当日。
私達は早起きして衣装を受け取りに行き、一旦解散。
部屋でそっと紙袋を開ける。

『え⁉ ちょ、可愛すぎん？』

中には黒を基調とした制服アレンジの衣装が入っていた。どんな感じかって？えーと、あんまり詳しくないからよくわからないけどアイドルとかが着てそうなブレザーの後ろの丈が長くて、スカート丈が超ミニなやつかな。

ちゃんとスカートの中を隠す中履きも同封されてます。病院だったらやばいもんね。跳んだ瞬間大惨事だわ。朝ごはん食べたら着替えよう…。

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「中へどうぞ」

『失礼します…』

朝ごはんを一緒に食べた後、私は着替えてから約束通りカールさんの部屋に向かった。勧められた椅子に座り、化粧をしてもらう。

な、慣れない…！めっちゃファサファサする…！
ギュッと目を閉じ、ガチガチになる。

「…力を抜いて下さい」

『すみません‼ 化粧した事ないので…つい！』

するとカタン、と彼が化粧道具を置く音が耳に届く。
うん、多分これ困ってる！何とか緊張を解こうとして深呼吸してみたり手のひらにひたすら「人」と書いたりしていると、おでこに何かが当たった。

ん…？…え？

目を開けると彼は席に戻っており、マスクを上げ、何事もなかったかの様に化粧を再開する。いや、待って⁉ スルーしないで⁉

突っ込む間もなく彼は私に手鏡を渡す。

「できましたよ。これでどうですか？」

『わ〜‼綺麗…って、ちょ、今の』

目線を鏡からカールさんに移すと、耳を赤くした彼に
「…頑張って下さいね」とだけ言われた。

あ、あ〜…幸運を祈る的な？ うん、そう思っておこう！そうしよう‼

『ありがとうございました！また後で‼』と告げて足早く部屋から引き返した。

何なの何なの？

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おでこへのキス→友愛の意

友達関係から恋愛関係に発展したカップルに多く、恋愛感情以外にも友人としての信頼の意もある。

実際されたら「脈なしなのでは？」と不安になるかもですが、友情を互いに抱いているカップルって長続きするんですって‼

恋愛感情だけが全てじゃないのでご安心を！

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