この幸せが消えないうちに。【kz】

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「なぁ、立花って夏なのにいつもカーディガン着てるよな。


暑くねぇの？」


ぎ、ギクッ


「日焼けしちゃうから〜」


心は必死だけど、表にはそれを出さず言い訳。


「ふぅん、立花充分白いのに。」


じいーっと、超、超、近距離で見つめてきた。


慌てて飛び退く。


「わわっ、そんな近くで見ないで、、」


忍は不思議そうに首を傾げて、


「なんで？ま、いいや。」


て、天然恐るべし、、、




「立花ー？着いたぜ。」


あ、うん。


やだ、ボーッとしてた。


は、恥ずかしい、、


「そういやぁ、立花ってすげぇよな。


受験Ｂから、三ツ谷Ｃに上がっちまうんだもん。」


あ、、えへ。


中１の最後辺りから、１年くらいは勉強頑張ったし。


私の成績が上がってるのは、力がついた証拠かもね。


わわっ


置いてかれる、、、


忍と階段を一緒に上がるのは、大変。


忍って、背が高い分足もすごく長いからスライドが大きい。


着いていけないもの。


男女の差が、最近ハッキリしてきた気がするなぁ、、、


私なんて背が全っ然伸びないのに、若武や小塚くんに大きな差をつけられちゃったし、


黒木くんたちにはもっと差をつけられて、見上げなくちゃならないし。


わ、また考え事しちゃった。









私は置いていかれないように、スピードを上げた。

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