この幸せが消えないうちに。【kz】

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ドンッ


「アッ」


ガシャンッ


「い、痛い、、、」


冷たい視線で見下ろされる。


「割れたお皿とか、掃除しといてよね。


パパが帰ってくる前に、よ。


バレたらどうなるか分かってるんでしょうね？」


嘲笑うように言い放ち、リビングから出ていった。


瞬間、涙が溢れて止まらない。


怖い、怖いよ。


どうしたらいいの。


どうしたら私は、、、


なんで私ばっかりなの、、、！


ギュッと拳を握りしめ、立ち上がり、割れたものを処分する。


バレたくないならやらないでよ。


私はズルいね。


ママがいなくなってからこんなことを思って。


バカみたいだね。


怖くて言えないんだ。


いい加減強くなりなよ。


自分に溜め息をつきながら、部屋を片付けた。


ペタンとしゃがみこみ、床に体をつける。


冷たい、、、


私、生きてるんだ。


生きてる、、、大丈夫、大丈夫、、


ガラッと音がしてまたママが入ってきた。


「彩、、、っ！」


ママが抱き着いてくる。


「ごめんなさい、ごめんなさいね、、」


謝るなら始めからやらないでよ。


そう言いそうになった口をあわてて押さえる。


だめ、そんなことをいったら。


ママは散々私に暴力を振ってから、謝る。


ママは病気なの、だから私は我慢する。


このことが家族にバレたらママが可哀想だもの。


私が１人で背負えば、解決することだから。


だから、我慢我慢。


大丈夫だもん。





だい、、じょうぶ、、、、

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