休校中で暇になった人へ送るお話【kz】

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「くっ、黒木くんっ！？」


　事の発端は、若武の唐突な一言だった＿＿＿




　今日の集合内容は教養会議と聞いていて、個人的に好きな活動だったため、ウキウキしながら若武の家へ向かっていた。


　いつもより早めについてしまい、若武はまだ自室にいるというので小塚くんと２人きりの時間があった。


　その間に勉強面で気になることを聞き合ったり、お話しをしていた。


　続々とメンバーが集まってきて、若武も書斎に来た。不思議なことに黒木くんはまだ来ていなかったけど、あまり気にしていなかった。珍しい、程度に思っていたから。


　来た途端に、若武は会議を始める、と議事を始めそうになり黒木くん抜きなのかと不思議になったから聞いてみた。すると、


「黒木は今日休みだ。


体調不良で、らしい。」


　心配だなあ、って急に胸がざわざわし始めて溜め息をついたとき、若武が言ったんだ。


「しゃーねぇなぁ、見舞い行くか。


アーヤがどうしても心配みてぇだからな。」


　黒木羨まし、とイライラしながら仕方なさそうに言った若武の急な言葉に皆かざわめく。


「え、黒木の見舞いに行くの？」


「アーヤ、心配で仕方ないらしいよ。」


「なんだ、それ。」


「黒木、マジずりい」


「仕方ないよ、アーヤの彼氏だもん。」


「しゃーねぇなあ」


　皮肉な声も聞こえて少しムッとしたけど、皆の優しい言葉もあったから見逃した。


　でも皆、なんだかんだ優しいよね。

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