5:女王様 ページ7
「あの、その人は…?」
ずっと黙っていた真緒が恐る恐る聞いた
「ま〜くん知らないの?」
「知らねぇから聞いてるんだろ……」
「衣更も聞いたことぐらいはあるだろう。"マイペースな女王様"を__」
話すこともなく黙々と仕事をしていた敬人が言った
「それって、ただの噂ですよね?アイドル科に女子はいないし……」
「目の前にいるじゃん♪」
「え、目の前って……」
真緒はAの方を見た
そして、"え"と声をもらした
「あれって噂じゃないんですか……」
「正式に登録されている。アイドル科、唯一の女子だ」
「アイドル科の黒宮A。よろしく」
「あ、衣更真緒です…」
いきなり自己紹介したせいか少し驚いていた
「ユニットは?」
「Aは特別に許可されているんだ。ユニットは組まなくてもいい。1人でもOKってね」
「しかしA、変わってな。お前もどこかのユニットに所属してもらうことになった」
「強制?」
「あぁ」
「えー、めんどい…」
もともと集団が苦手なAにユニットはただの足枷にしかならなかった
自分に合うユニットがあまりないのだ
「俺らんとこおいでよ〜♪」
「knightsだっけ。レオと泉だよね」
「他にも2人いるよ」
knightsは自由に行動出来るからいいのだが、レオも泉も凛月もマイペースなのだ
まぁ、Aもマイペースなのだが……
「ゆっくり決めるといいよ。時間はあるからね」
「ユニットのリーダーには俺から伝えておこう。明日からユニット見学をしてくれ。ユニットが終わったら部活だぞ」
「うげぇ〜…」
ユニットだけならまだしも部活もとなるとさすがに嫌になる
「紅茶部にくるかい?」
「弓道部もいいぞ。月永がいるがな」
「さっそく勧誘しないでよ〜…」
困った顔をしながら言う彼女を見て、2人は笑った
「じゃあ、明日から来るよ。で、放課後に、ユニット見学ね」
手をヒラヒラさせて生徒会室を出ていった
「元気そうでよかったよ」
「連絡はつくが一切会っていなかったからな」
そう言う2人の顔は嬉しそうだった
「会長。"マイペースな女王様"ってなんですか?」
「桃李は知らないのかい?」
「英智も月永も、逆らうことのできなかったやつの異名だ」
「え…」
敬人の言葉を聞き彼女が普通とは違うことを確信した
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ベベンべエエェェ - 五奇人の魔王とかってどこで出てきましたか? (2022年3月26日 0時) (レス) id: ce3d8a7ebf (このIDを非表示/違反報告)
愛葉 - 桃李くんの李が違くないですか? (2021年3月6日 18時) (レス) id: bb433bc26e (このIDを非表示/違反報告)
くぅ - 頭痛が痛いみたいな?w (2019年8月1日 17時) (レス) id: 1acad08086 (このIDを非表示/違反報告)
菜月ルナ*こたぬき(プロフ) - あの、ツキウタ?とコラボしてるならタグに追加しておいた方がいいと思います。全然知らないものがいきなり出てきてかなり戸惑いましたので… (2018年2月27日 21時) (レス) id: 15c4f7a264 (このIDを非表示/違反報告)
モエ(プロフ) - クララさん» そうですね……。作曲を作り続けたっておかしいですもんね。教えてくれてありがとうございます! (2016年12月21日 17時) (レス) id: 84dcae41db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:モエ | 作成日時:2016年11月12日 20時